五島に初の猫カフェ 8匹が日替わり“出勤” オーナー下村さん「安らぎの空間になれば」

 猫との触れ合いや飲食ができる喫茶店「保護猫カフェにゃんこはうす」が、長崎県五島市下崎山町にオープンした。県五島保健所によると市内に猫カフェができるのは初めて。保健所から引き取られるなどした猫8匹が、日替わりで3匹ずつ“出勤”する。オーナーの下村靖代さん(52)=同市=は「猫に癒やされ、ほっとひと息つける安らぎの空間になれば」と話す。
 下村さんは昨年3月に勤めていた金融機関を早期退職後、県の保健所など収容された猫を引き取る里親に登録。飼い猫に加え、県内の保健所から1歳前後の計6匹を譲り受けた。猫カフェの運営に必要な資格や許可も取得し、今月7日に開店へこぎ着けた。
 下村さんは4年ほど前、仕事上のストレスで双極性障害(そううつ病)を患い自宅に引きこもった時期があったという。その時に癒やしを与えてくれたのが飼い猫。「猫の力は大きく、エサを買いに外出することから社会復帰が始まった」と振り返る。今春からは、殺処分される猫を「ゼロ」にしたいと、五島市の補助を受けて市内の野良猫に不妊治療を施す「地域猫活動」にも取り組む。
 カフェの店内は、飲食部分と猫がいる4畳半のスペースとをドアで仕切り、衛生面に配慮。客は1時間千円(ワンドリンク込み)で猫と触れ合える。コーヒーや紅茶(各400円)や日替わり定食(800円)なども提供している。営業時間は午前11時~午後7時。金曜定休。問い合わせは下村さん(電090・4514・1506)。

「保護猫カフェにゃんこはうす」をオープンした下村さん=五島市下崎山町

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