精神障害者が思い発表 「ピアまつり」に280人

 精神障害がある人たちが活動内容や思いを発表する「ピアまつり」が9日、横浜市中区の市開港記念会館で開かれた。県内外から約280人が参加し、活発に発言した。

 「ピア」とは「仲間」などを意味し、精神疾患や障害がある当事者がスタッフとなった支援活動のこと。壇上ではシンポジウムのほか、統合失調症などの当事者を中心に、支援者や医師、学生らが次々とマイクを握り、活動内容や特徴、抱負などを語った。「他人の苦しみに関心を持てないのは、自分も苦しんでいるから」「当事者に会ったことがない人が福祉を学んでいる現状はおかしい」といった発言が相次いだ。

 同市都筑区の鈴木仁さん(39)は「競争社会の中では、スキルの高さで人の価値が判断されているが、それは残酷で間違っている」と問題提起。薬物依存症を治療中の細川慎一さん(44)=元葉山町議、覚せい剤取締法違反で2016年に有罪判決、執行猶予中=は「私と同じ病気がある人の力になれるよう、ピアの皆さんと歩ませてください」と大きな声で宣言した。

出演者らの緊張をほぐそうと、派手なメークをした当事者のパフォーマンスも挟まれた =横浜市中区

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