ホークス工藤監督、6回途中2失点で2勝目の摂津を称賛「思いを込めて投げた」

ソフトバンク・工藤監督【写真:藤浦一都】

9回に森が一打同点のピンチを招いたが、指揮官は「勝ったのでいいです」

■ソフトバンク 4-2 巨人(13日・ヤフオクドーム)

 13日、ソフトバンクは本拠地ヤフオクドームでの巨人戦に4-2で勝利し、このカードを1勝1敗とした。いろいろな選手の活躍があってのチーム一丸勝利に、指揮官も「ナイスゲームでした」と上機嫌。最終回は一打同点のピンチを作られたが、森が何とか踏ん張っての白星。工藤公康監督は「ハラハラしましたけど、勝ちましたんでいいです」と、にこやかに話した。

 まずは2勝目を挙げた攝津正について「気持ちがこもっていたし、自分の思いを込めて投げていたと思います。コースを狙ってインサイドも怖がらずに向かっていく姿勢は良かったと思います」と称えた。6回途中での交代となったが「前の回に戻った際にキャッチャー(市川)からも話を聞いて、まっすぐが100球あたりで落ちてきたかなと思いました。僕はまだいけるとも思ったんですが、あそこは左(の阿部慎之助)だけ気になったんで嘉弥真くんでいこう、と決めました」という。

 その攝津を支えた市川は逆転2ランも放ち、攻守に渡る大活躍。「いいリード、いいバッティング。攝津くんのいいところを引き出してくれました。(逆転弾の前に)『一発かっ飛ばして来い』と言ったらその通りに打ってくれました」と工藤監督もその働きぶりを称えた。

 7回には、上林誠知のスクイズでダメ押し点を奪い「どうしても1点欲しかったので、(上林が)前の打席でヒットを打っていたんですが、スクイズのサインを出しました。逆に向こうは打ってくるだろうと思っていたんじゃないかな。ボール球でしたが、よくインフィールドに転がしてくれました」と振り返った。

 「みんなで何とか攝津くんに勝たせたいという思いが出た試合。その1つ1つの思いが重なって、みんなで勝ち取った試合だと思います」。工藤監督にとっては選手の一丸となった思いが何よりもうれしかったようだ。

(細野能功 / Yoshinori Hosono)

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