長崎商2年ぶり優勝 海星に2-0

 第66回NHK杯県高校野球大会最終日は10日、長崎市の県営ビッグNスタジアムで決勝が行われ、長崎商が海星に2-0で競り勝ち、2年ぶり5度目の優勝を飾った。
 長崎商は0-0の七回、金子の遊撃内野安打、井上の犠打、三浦の右前打で2死一、三塁として、中野の一塁内野安打で先制。八回は谷口の右前打、山崎の犠打、山田の左前打から、村上の右犠飛で1点を追加した。投げては左腕山田が1四球で完封した。
 海星は初回に左翼方尺の好返球で本塁封殺するなど、ピンチをしのいで接戦に持ち込んだ。投手陣も計2四球で粘投したが、打線が散発4安打。中盤以降は何度も得点圏に走者を進めたが、後続に一本が出なかった。
 夏の甲子園出場を懸けた第100回全国高校野球選手権記念長崎大会は7月6日、57校が参加して開幕。組み合わせ抽選会は今月15日に大村市で実施する。

◎海星 「大きな鍵」は投手陣/満足しない準V

 これまで好調だった打線が沈黙して、約2週間前の長崎地区予選準決勝に続いて長崎商に敗れた海星。主将の小林は「たまたま打てていただけ。これが実力。この結果に素直に目を向けないといけない」と淡々と振り返った。
 調子の波がある攻撃面のほか、夏への課題が投手陣。柱は今も定まっておらず、今季は主要公式戦の全試合で継投している。140キロ超の直球を持ち昨夏の負けも知る右腕荒木、右横手の小林、今大会背番号1をつけた鵜瀬らタイプの違う投手が、切磋琢磨(せっさたくま)して、残り約1カ月で浮上していけるかが「大きな鍵の一つ」(小林)となる。
 創成館、長崎日大、長崎総合科学大付の強豪に立て続けに快勝するなど、収穫も多い大会となったが、小林は「自分たちより相手の方が、まだ鍛えている。どこにも負けない練習を積んで本番を迎える」と4年ぶりの甲子園へ最後まで満足感を示さなかった。

【決勝、海星―長崎商】ピンチを迎えてマウンド上で話し合う海星の投手小林(右)と捕手太田=県営ビッグNスタジアム

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