【ブログ】トラムのレール上を駆け抜けるマシンたち/ふとりカメラマンのフォーミュラEチューリッヒE-Prixルポ

 2018/19年からニッサンがワークス参戦を表明し、日本でも注目が集まっているフォーミュラE。このレースを2014/15年の初年度からフォローしている数少ない日本人カメラマン、太(ふとり)カメラマンが6月10日(日)の2017/18年第10戦チューリッヒE-Prixに潜入。そのルポをお届けします。

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皆様、こんにちは!

ヨーロッパラウンド最終戦となるフォーミュラE第10戦は、フォーミュラE初開催となるスイス・チューリッヒ。

1955年のル・マン24時間レースでの事故をきっかけに、モータースポーツが禁止されていたスイスでレースイベントが開催されるのは、なんと64年ぶりです。

フォーミュラEのタイトルスポンサーである『ABB』や、グローバル・パートナーである『Julius Bär(ジュリアス・ベア)』はチューリッヒに本社があり、このイベントに掛ける力の入れようが半端ありません!

長い時間、モータースポーツ開催を待ち望んでいた人々が多く詰めかけるチューリッヒから現地情報をお伝えします!

 
 
チューリッヒまでは、東京から直行便が就航しており、チューリッヒ空港から市内までは鉄道で20分弱と非常にアクセスが良い街です。

こちら、チューリッヒ中央駅です。

ヨーロッパ諸国から鉄道が到着し、駅前にはトラムの駅があります。

駅近くにはヒューゴ・ボス(ドイツのファッションブランド)の広告がありました。ルーカス・ディ・グラッシさん、髭がありませんね。

街の中心にはトラムが張り巡らされており、移動にはとても便利です。

架線が多くなりますが・・・。

チューリッヒ中央駅前から、美しい風景を楽しむことができます。

川にかかる橋には、カップル達がいろいろな想いを込めた鍵を掛けていきます。

中には変わった鍵もあります。

チューヒッリ湖に向かって歩きます。

クルーザーで湖を楽しむことができます。

レース会場は、クルーザー乗場の右手の公園を通り抜けたところに、チューリッヒE-Prixの舞台となるコースが設営されます。

チューリッヒ中央駅からトラムでわずか10分で到着するような街のど真ん中で開催されました。

以前、東京駅近くでフォーミュラEのデモランが開催されましたが、ここでのレースは日本で言えば皇居周辺や銀座あたりでレースするイメージでしょうか。

ピットガレージすぐ裏には、チューリッヒ湖の美しい景色が広がっています。

そんな中、ニコラス・プロストさんがファンにサイン!

今回のレースデーは日曜日。

午前中もコース設営が行われています。

スタート/フィニッシュ地点のVIPスタンドやピットガレージなど建物には木が使われていました。

今回のピットレーンは、とにかく狭い! 車検に行くのも一苦労です。

パーツやタイヤの置き場にも困りますね。

DSヴァージンのガレージでは、メカニックが反復横跳び?!

ではなく、滑りやすい石畳の上にシートを貼って、マシン乗換え時の滑り止め加工です。

そのやり方はチームによって異なっていました。

NIOのピットでは、その作業を大人数で!

まずは、掃除機でシートを貼る石畳の上の埃などを吸い取ります。“ヘンリーくん”大活躍!

シートに熱を加えながら、トントン叩いて貼っていきます。チームワークが素晴らしい!

先程のDSヴァージンでは、おひとりで作業でしょうか?

こちらはシートを貼る方向を分けて、貼っています。

ピットに入ってきたマシンを止める場所にはシートを横に貼り、ピットアウトするマシン側にはシートを縦に貼っていました。

テチータは、全面貼りです。これも戦略でしょうか?

アンドレ・ロッテラーさん、日本から来たファンにもらった“チーター”をガレージ内にぶら下げていました。

話をしている手前の方は、ペドロ・デ・ラ・ロサさんです。

お昼近くになるとガレージに強い日差しが差し込みます。

ピットガレージ2階には、VIPスタンドが設置されていますが、その恩恵を受けたチームががありました。

DSヴァージンとドラゴンのガレージは完全に日陰です。

すでに来シーズンマシンでテストをしたフェリペ・マッサさん、レースデー前日に記者会見を行いました。

これまでキャリアを積んできたF1とのスピードが違うことに対しては、接近戦でバトルができるのが楽しみとコメント。

F1で11勝を挙げたマッサさんが、フォーミュラEでどう戦っていくのかが楽しみです。

誕生から今年で70周年を迎えたポルシェが、フォーミュラEのレースイベントに初めてブースを出していました。

同社初の電動スポーツカー“Mission E”として展示されていましたが、モデル名が“TAYCAN(タイカン)”に決まりました。

一方、フォーミュラEに参戦するのは2019-2020のシーズン6からですね。こちらも待ち遠しい!

さて、チューリッヒE-Prixのコースは、2本の長いストレートに、連続する90度ターン、シケイン、そしてヘアピンコーナーを組み合わせたレイアウト。

何と言っても一番の特徴は、走行路面にトラムのレールがあることではないでしょうか。

毎回恒例となった1コーナー争奪戦ですが、今回はいつもより早く1時間半前には到着。

いつもより過激になっていましたが、なんとかスタート後の1コーナーを撮る事ができました。

オーバーテイクが少なく、ドライブスルーペナルティー祭りで順位が変動しハラハラしました。

ファーステストラップは、日本でお馴染みのロッテラーさん!

ジェローム・ダンブロジオさん、久しぶりの3位表彰台です!

すっかり定着した? 国旗をマントにして表彰台セレモニーです。

ディ・グラッシさん、ようやく勝ちました!

待ち望んでいた今季初勝利です!

サム・バードさん、確実に2位表彰台を獲得!

ドライバーズランキング首位のジャン・エリック・ベルニュさんとの差を23ポイントとし、チャンピオンの可能性を残しました!

いよいよフォーミュラE シーズン4 決戦の都市ニューヨークへ!

ここで今シーズンのチャンピオンが決定します!

開幕戦の香港に続き、2度目となるダブルヘッダー開催となり、緊張感が一気に高まります。

一体、どんな結末になるのか非常に楽しみですね!

それでは、皆様チューリッヒからお別れです。

チャオ!

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