2018年ロシアW杯の「かっこいい代表ユニフォーム」ベスト10!(1~5位)

日本のユニフォーム好きならおそらく誰もが一度はお世話になったであろうサッカーユニフォームサイト『Football Shirts Voltage.com(サッカー各国代表&クラブユニフォーム)』を運営する小野有紀(yuukiono99)氏が、ワールドカップ大会別のベストユニフォームを選出する企画。

第8回は、2018年ロシア大会の後編!いよいよ今大会のベスト5を発表(※第7回はこちら)。

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5位 フランス代表(NIKE アウェイ)

1994年にナイジェリア代表のサプライヤーとしてフットボールキットに参入して以降イタリア(※現在はPUMA)、オランダ、ブラジルなどを次々に手中に収め、躍進を続けるNIKE。当初は2002年モデルの蛍光色、2004年モデルの◯囲みゼッケンなど奇をてらったデザインも見受けられたが、近年ではそのリリースプロモーションと共に「洗練された印象」が定着している。

そのNIKEの象徴とも言えるのがフランス代表。2011年にadidasからのサプライヤー変更以降、それまでのトリコロールの青を少しくすんだデニムカラーにするなど、フランス代表の印象を劇的に変化させている。

今回のランキングでは特にアウェイモデルをチョイス。NIKEフランスのアウェイモデルといえば初代2011年モデルのボーダー柄も斬新だったが、今モデルは、白をベースに赤と青のジグザグモチーフをランダムに配した意欲的なデザインとなっている。NIKE2018で各国モデルに使われているモチーフの「ジグザグ(zigzag)」はフランス語で「鋸の刃」を意味する語が由来となっていることからも、NIKEのフランス代表に対するリスペクトが伺える。

組合せ的にはグループリーグではすべてホームモデルの着用が予想され(可能性があるとするとデンマーク戦か)、このアウェイモデルの登場はノックアウトステージからになる見込み。若きフランス代表の進撃に期待しよう。

4位 ナイジェリア代表(NIKE ホーム)

1996年アトランタ五輪制覇の時は「アフリカのW杯優勝も現実的」と評され、3大会連続6度目の本大会出場とアフリカ勢のなかではW杯常連化を果たしたものの、ベスト16の壁を破れないでいるナイジェリア代表。アフリカのほとんどの強国がPUMAとのサプライヤー契約を結ぶなか、90年代以降adidasとNIKEとの契約を交互に続けている。

今モデルは1994年アメリカW杯後にリリースされたNIKE初代モデルをオマージュしたデザイン。チームの愛称であるイーグルス(鷲)の羽根模様とジグザグモチーフをリンクさせたナイジェリアならではの仕上がりとなっている。NIKE2018のなかで唯一過去モデルをオマージュしていることからも、当時メジャー国のなかで最初にNIKEを採用したナイジェリアへのリスペクトが感じられる。

このモデルは予約だけで300万枚を売る驚異のヒット作となり、『GQ』でも取り上げられるなど社会現象にもなっている。

またNIKE2018のもう一つの目玉である「モードコレクション」。ナイジェリアの他にはフランス、ブラジルなど限られた国のみでリリースされたカジュアルなアイテムの数々。特にナイジェリア代表のジャケットにはクラブシーンとも見まがうようなボタニカル柄が採用され、プロモーションに定評のあるNIKEの面目躍如の感が強い。

アイスランド戦、アルゼンチン戦では、確実にこのホームモデルの着用が予想される。試合前のウォーミングアップ時や入場時のウェアにも注目したい。

3位 クロアチア代表(NIKE アウェイ)

1998年フランス、2006年ドイツと二度にわたってW杯本大会で日本代表と対戦したクロアチア代表。

有名な「シャホヴニツァ チェック」により代表ユニフォームも他国と比べ、強いアイデンティティを確立している。歴代ホームモデルはチェックの大小や意匠、アウェイモデルは青ベースにチェックの配置などで年代ごとの独自性を出してきた。

今アウェイモデルではユーロ2016モデルに続き、赤/白チェックではなく、青/紺のチェックというシックな配色を採用し、新たなデザインの境地を開いている。ホームモデルと同様チェックのエッジはギザギザに切られており、NIKE2018のこだわりが細かい部分にも表現されている。

グループリーグのアルゼンチン戦での着用の可能性が高い。

2位 ベルギー代表(adidas ホーム)

2016年にはFIFAランク1位にまで昇りつめ、今や押しも押されぬ優勝候補の一角を担うベルギー代表。adidas2018は過去モデルのオマージュがテーマとなっているが、ベルギー代表の場合、1984年ヨーロッパ選手権ベスト4モデルを現代的にアレンジしている。

伝統的なアーガイル柄を胸に配したデザインは、当時と同様異彩を放っており、インパクト抜群である。ヨーロッパメディアの評価も真っ二つに分かれているようだが、ここでは2位に推した。

なぜ当時、アーガイル柄を採用したのか。紋様文化的な側面からもいろいろ調べてみたが、今もって不明である。

グループリーグでは3戦ともこのホームモデルの着用が予想される。ラウンドオブ16で日本代表と激突する可能性にも期待したいところだ。

1位 アイスランド代表(errea ホーム)

ランキング1位に推すのは、NIKEでもadidasでもなかった!

EURO2016で望外のベスト8進出を果たし、その勢いを駆ってワールドカップ初出場にたどり着いたアイスランド代表のホームモデル。2002年以降イタリアのメーカー「errea」をサプライヤーとしており、今回erreaにとっても初のW杯モデルとなる。

そのerreaの初代モデルとなるEURO2004予選着用モデルは、肩に氷河のモチーフを描いた印象的なデザインだったが、今モデルは肩にドットのグラデーションを配した現代的な仕上がりとなっており、アップで見てみるとその複雑な表現に目を見張るばかりだ。

ホームは大西洋の青、アウェイは氷河の白、GKは火山の赤をベースカラーとしており、3色のラインナップにもerreaの気概を感じる。

グループリーグでは3戦ともホームモデル着用の可能性が高い。試合後にスタンドと一体となる、あの「バイキング・クラップ」は鳴り響くのか。ウェアと共にその戦いぶりにも期待しよう。

メーカーシェア

2018ロシアW杯出場32ヶ国のメーカーシェア

adidas(12)
ロシア・ドイツ・スペイン・ベルギー・アルゼンチン・コロンビア・エジプト・イラン・日本・メキシコ・モロッコ・スウェーデン

NIKE(10)
フランス・ポルトガル・ポーランド・イングランド・ブラジル・ナイジェリア・韓国・サウジアラビア・クロアチア・オーストラリア

PUMA(4)
ウルグアイ・スイス・セルビア・セネガル

NEW BALANCE(2)
コスタリカ・パナマ

UMBRO(1)
ペルー

errea(1)
アイスランド

uhlsport(1)
チュニジア

hummel(1)
デンマーク

いよいよロシアワールドカップ、開幕!

【外部リンク】Football Shirts Voltage.com(サッカー各国代表&クラブユニフォーム)版の2018年W杯記事その2はこちら!

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