拉致問題「解決は可能」 前橋で脱北女性2人が講演

人権侵害の状況を語る脱北者の40代女性

 北朝鮮から脱北した女性2人が14日、前橋市の県政会館で講演し「自由は全く無く、大勢が飢えで亡くなった」と実体験を語った。米朝首脳会談後も独裁体制が維持されることを懸念。日本人拉致問題の解決に向け「あらゆる方法を」と日本政府に積極的な対応を訴えた。

 60代女性は脱北に1度失敗し、北朝鮮当局に捕らえられた経験を紹介。「1日にトウモロコシをスプーン1杯しか食べられなかった。強制労働をさせられ、栄養失調で亡くなる人を大勢見た」と話した。「日本は北朝鮮国民の人権問題解決に力を発揮してほしい」と呼び掛けた。

 40代女性は米朝首脳会談について「会談は本質的な問題に入らなかった。今後開いても金正恩(キムジョンウン)ファミリーのための会談になってしまう」と落胆した様子。日本人拉致問題について「解決は可能。日本政府はあらゆる方法で取り組んでほしい」と話した。

 2人とも父親が韓国人、母親は日本人。両親は1960年代の帰還事業で北朝鮮に渡った。それぞれ2002年に中国へ逃れ、第3国を経て日本に入国した。講演は群馬拉致議連が「救う会・群馬 群馬ボランティアの会」と協力して実施。議連メンバーや行政関係者ら100人が参加した。

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