民泊解禁 兵庫県は厳格規制で低調 届出13件

「民泊で田舎暮らしを堪能してもらいたい」と話す羽山歩さん(左)と家族=兵庫県佐用町佐用

 一般住宅に旅行者を有料で泊める「民泊」を全国で解禁する住宅宿泊事業法(民泊新法)が15日、施行される。政府は2020年東京五輪・パラリンピックの開催に向けて、急増が見込まれる訪日外国人客の受け皿になると期待している。ただ兵庫県を含め、住環境悪化などへの懸念から独自に条例を定め、営業期間や区域をより厳しく規制している自治体もあり、どれだけ広がるかは未知数だ。

 兵庫県などによると、県内では民泊営業の事前届け出は14日時点で13件、受理は6件。

 観光庁によると、8日時点の届け出は、全国では2707件。最多は札幌市の450件で、2位が福岡県の121件。近隣の大阪市は109件、京都市が31件。兵庫の低調ぶりが目立つ。背景にあるのが、「全国一厳しい」といわれる県独自の規制条例だ。

 住居専用地域の営業を全面禁止とし、緊急時には25分以内で駆けつけられる管理体制などを義務付けた。神戸、西宮市など保健所を設置していて独自条例がつくれる県内5市も、同程度の規制を設けている。

 県や各市が規制を強める理由に挙げるのが、住民の不安と、ホテルや旅館などの稼働率の低さだ。観光庁の統計では、昨年の県内宿泊施設の稼働率は約58%で、大阪府の83%を大きく下回り、全国平均の61%よりも低い。このため県は「まずは既存施設の誘客が重要。民泊開業希望者も採算が取れるかどうか、今は様子見の段階だろう」とする。

 一方で期待の声もある。兵庫県佐用町佐用で開業する羽山歩さん(37)は3月から火災報知機を設けるなど準備を進めてきた。「民泊は(訪日外国人客らを通じて)多様な文化を知る絶好の機会。一定の規制は分かるが、広がってほしい」と話す。

 県内では羽山さんのほか、尼崎市で3件、南あわじ市と上郡町で各1件が開業を予定。神戸市では7件の届け出があるほか、開業の相談が100件近く寄せられているという。(前川茂之、河尻 悟、上杉順子)

Follow

神戸新聞

on

©株式会社神戸新聞社

神戸新聞がもっと便利に。電子版NEXT

新聞がそのまま読める「紙面ビューワー」、調べ物に便利な「記事データベース」が人気です。ウェブならではの速報も充実。暮らしに役立つ電子版を、ぜひお試しください。

詳しく知りたい