東電社長が福島第2原発「廃炉」表明 福島県・原発ゼロへ道筋

 東京電力ホールディングスの小早川智明社長は14日、県庁で内堀雅雄知事と会い、福島第2原発(冷温停止中、楢葉・富岡町)の全4基の廃炉を検討すると伝えた。2011年3月の東日本大震災と福島第1原発事故以降、県や県議会などが再三求めてきた第2原発の廃炉を、東電トップが初めて受け入れた。ただ、多額の費用や作業員の確保、廃炉で出る大量の放射性廃棄物の処分など、廃炉の完了に向けては難題が待ち構える。

 事故を起こした福島第1原発は既に廃炉作業が進められており、第2原発の廃炉が決定した場合、10基ある県内の原発は全て廃炉となる。

 14日の会談の冒頭、内堀知事が「県内原発の全基廃炉は県民の強い思い。改めて福島第2原発の廃炉を早期に判断するよう要請する」と求めた。これに対し、小早川社長は「曖昧な状況を続けることが復興の足かせになる。福島第2原発を全基廃炉の方向で具体的な検討に入りたい」と答えた。

 小早川社長は吉田栄光県議会議長にも第2原発廃炉の方針を伝えた。吉田議長は「県議会の方向付けに応えてもらったと評価したい。早い段階で廃炉に向けたしっかりとした工程を作り、一日も早く県民に安心してもらえるよう努めてほしい」と話した。

 東電は、運転開始から30年を超えている第2原発1~4号機の廃炉費用を計約2800億円と見込むが、国内で実際に廃炉を完了した原発はなく、増える懸念もある。原発事故の賠償や廃炉費用は約22兆円で、うち約16兆円を負う東電にとって第2原発の廃炉は経営の重荷になりかねない。東電は、残る柏崎刈羽原発(新潟県)の6、7号機の再稼働や、東通原発(青森県)の完成に注力して経営再建を図る。

 小早川社長は「廃炉の具体的なスケジュールはこれから考える」と述べ、工程などは明言しなかった。

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