〈民泊新法施行〉民泊、青森県内で根付くか 現時点で届け出11件止まり

パソコンで民泊の届け出をする中野和人さん=12日、五所川原市

 住宅に観光客らを有料で泊める「民泊」を解禁する住宅宿泊事業法(民泊新法)が15日、施行された。観光客にとって選択の幅が広がるなど効果が期待される一方で、青森県内の届け出は、13日時点で11件にとどまっている。県の担当者も「ふたを開けてみないと分からない」と手探りの状態だ。県内で民泊は根付くのだろうか。

 民泊新法は2020年の東京五輪を見据え、観光客のニーズへの対応や安全面・衛生面の確保などを図るのが目的。届け出をすれば、年間180日を上限に運営できる。

 民泊を始めたい人は各保健所やインターネットを通じて申請可能。県保健衛生課によると、市町村別の届け出は青森市5件、弘前市2件など。県南地方では、八戸市と五戸町で1件ずつ。

 全国的には、区域や期間を限定する条例を制定する自治体もあるが、県は現時点で「必要に応じて条例制定を検討する」と動向を注視する構え。民泊を推進する事業も予定していない。

 12日、鶴田町のリラクセーションセラピスト中野和人さん(45)が、民泊の届け出をするため、五所川原市内でパソコンに向かっていた。 

 机に広がるのは住民票や消防法令適合通知書、住宅の図面など多くの書類。「書類がこんなにたくさん必要だとは」と戸惑いつつ、約1時間半かけて全ての情報を入力し終えた。

 民泊には、一軒家の自宅の使っていない和室を活用する。元々祖母が使っていた部屋で、壁を塗装し直し、畳や障子も張り替えた。「お客さんがいつ来てもいいよう準備している。おもてなしの心で迎えたい」と意気込む。

 同市に拠点を持つピットイン合同会社は、住宅宿泊管理者に登録し、民泊の運用や管理を代行するサービスを手掛ける。中野さんも管理を委託する予定だ。

 同社の平山幸司執行役員は「海外の人を受け入れる不安を、これまでのノウハウを活用しサポートしたい」と話す。

 また、同社は簡易宿所の許可で民宿を運営するとともに、この民宿を普及に向けた民泊モデルルームとしても活用。民宿は今年1月のオープンから4月末までに、台湾や米国、カナダなど14カ国から延べ宿泊数116泊を数えており、平山執行役員は「五輪に向け、海外からのお客はさらに増えるだろう」と民泊の可能性を強調した。

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