憧れのおっとー 追い続けて連覇 沖縄角力個人王者 宜志富紹也さん

 【名護】地元で開かれた大会で、負けるわけにはいかなかった。2日名護市辺野古区で開かれた沖縄角力大会で、個人の部で連覇を果たしたのは、地元・辺野古区の宜志富紹也さん(19)だ。過去の大会で幾度も優勝を重ねた父・紹司さん(44)の姿に憧れ、3歳から角力を続けている紹也さん。全島からつわものが集まる大会での連覇に、親子そろって喜びをかみしめた。

 「小さい時からおっとーの試合を見ていた。自分にとって憧れだった」と、試合後に汗を拭いながら話す紹也さん。父であり師匠でもある紹司さんは角力の重量級チャンピオンで、地元の大会では10年以上、頂点に立ち続けた。全島大会の軽量級で優勝経験のある紹也さんは、大会に向けて、毎日、父から厳しい稽古をつけてもらった。3時間組みっぱなしの時もあった。

 大会の決勝では「投げて勝て」「右からいってどうする。時間内に1本投げろ」と紹司さんのげきが飛んだ。紹也さんは「地元だし、変な技で勝つなって意味だったと思う」と振り返る。決勝の相手は重量級の選手だったが、紹也さんは果敢に挑んだ。3本勝負で1対1となった3本目で勝ち、連覇を決めた。「今まできつい思いをしてきたから勝てて良かった」と笑顔を見せた。

 紹也さんの連覇が決まると、観客から「父子対決」を促す声が上がり、エキシビジョンマッチとして、紹司さんと紹也さんの特別試合が1本勝負で行われた。結果は体格差もあり、100キロ超の父が勝利した。紹也さんは「おっとーにはまだまだ勝てない。パワーが違う」と話すが「来年までに超したい。自分自身も、沖縄の全島一目指して、誰にも負けないようにしたい」と前を見据えた。

 紹司さんは「角力を親父より好きになることだね。自分に負けないように、一生懸命頑張ってくれたら、それでいい」と言葉少なだったが、師匠として父として、息子の連覇に顔をほころばせた。

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