ジョンソンが首位タイ「何をするにしても一つ一つに集中する必要があった」

全米オープン 初日

ダスティン・ジョンソンが4バーディ、3ボギーで1アンダー69(パー70)をマークした Photo by Mike Ehrmann/Getty Images

PGAツアー第33戦 全米オープン/ニューヨーク州 シネコックヒルズGC
ジョンソンが2週連続優勝に向けて好発進
 今年は大会本来の古典的なコースへ戻ってきた全米オープン。そのスコアは、メジャー大会たるべき評判を取り戻したともいえるような初日となった。

 世界ランキング1位のダスティン・ジョンソンは、この日は自己ベストに匹敵するようなプレーぶりながら、シネコックヒルズを吹き抜けた残酷な風にもまれ、かろうじてアンダーパーで初日を終了した。

 ジョンソンは先週行われたフェデックス・セントジュード・クラシックで6打差をつけて勝利したばかり。

 これまで前週のツアー大会勝者が全米オープンで勝利した例はないながらも、ジョンソンはこの日、先週から何も変化したことはないというようなプレーぶりだった。

 ミドルレンジのバーディパットを複数回決め、短いながらも神経を使うパーパットも2~3回沈めて、8番パー4ではグリーン手前のバンカーショットがカップインするという特典もあった。

 だが、この日のジョンソンはミスに対する免疫力があったというわけでもなく、12番パー4と14番パー4はボギーとした。

 それでもミスによる痛手を最小限に抑え、イアン・ポールター、スコット・ピアシー、ラッセル・ヘンリーと並ぶ1アンダー69(パー70)で首位タイに立った。

「すべてのショット、すべてのパット、何をするにしても一つ一つに集中する必要があった」とジョンソンは語る。

「一日中、ただ難しいラウンドだった」

タイガー・ウッズはスタートホールの1番パー4でトリプルボギーを叩き、8オーバー101位タイ Photo by Warren Little/Getty Images

 この言葉、言われなくても十分に身に染みているであろうトップ選手は、枚挙にいとまがない。

 ときには時速40キロメートルにも達した突風が、タイガー・ウッズ、ロリー・マキロイ、ジョーダン・スピースをはじめ、多くの選手の希望を打ち砕いた。フェアウェイは実際よりもずっと狭く見え、草の生い茂ったラフは不可避だった。

 全米オープンの直近2大会を欠場したウッズ。この日は15年ぶりに出だしホールでトリプルボギーを叩いた。その後、バックナインで2連続ダブルボギーも出して、苦戦の末8オーバー78で1日を終えた。

 スピースは2ホール目の11番パー3でトリプルボギー。ティーショットをバンカーに打ち込み、バンカーショットがグリーンをオーバーし、そこからグリーンに乗せるまでに3打を要した。

 マキロイはすべてのホールで苦戦した後、10オーバー80を記録。メジャー大会としては自己最低の初日スコアとなった。

「朝は誰も、まったくバーディを出していなかったことは明らかだ。出ていたのは限りない数のボギーと、それから『その他』だけだ」とウッズは話す。

「ボクのゲームプランは、『その他』を叩かない、ということだった。でも、今日は3つも出してしまった。だから、あまりよくはなかったと言えるね」

ジャスティン・ローズは首位と2打差の1オーバー6位タイとまずまずのスタート Photo by Warren Little/Getty Images

 ウィスコンシン州のエリンヒルズで行われた昨年の大会とは好対照だ。エリンヒルズでは初日、44人がアンダーパーで回った。

 今大会の全156人選手中、予選からの繰り上げで最後に出場が決まったピアシーは、練習ラウンドで自分のゴルフにあまりにも失望し、コースから歩き去ったほどだった。

 だが、この日はボギーを出したのは、パー3の2ホールのみ。最初に1アンダー69をマークした。

 ポールターも同じく午前組で1アンダー69をマーク。ジョンソンとヘンリーは、風の強さが最高値に達した午後のプレーで1アンダー69を出した。

 ジェイソン・ダフナーはイーブンパー70でプレーし、首位と1打差の5位。また、1オーバー71でプレーしたジャスティン・ローズ、ヘンリック・ステンソンら7人も、大いに努力した末の結果というような1日だった。

 ローズは次のように話す。

「また違った意味での楽しさだよね。ボクはバトルするのが好きなんだ。戦うのが楽しい。難しいコンディションの中で頑張るっていうのが楽しいんだ。ほんの小さな切り傷やあざが、すぐに大きなことにつながっていく、というようなね」

キャリアグランドスラム達成を狙うフィル・ミケルソンは首位と8打差の7オーバー88位タイ Photo by Warren Little/Getty Images

 第1組がティーグラウンドに立った時点で、18番グリーン横の観客席上部に建てられた15本の旗は激しくはためいており、どんな1日になるかは容易に予想がついた。

 グランドスラムを達成するには全米オープンで優勝する必要があるフィル・ミケルソン。この日はスピース、マキロイとともに注目の組としてプレー。この3人は合計で25オーバーとし、3人のうちのベストスコアはミケルソンの7オーバー77だった。

 過去27回、全米オープンに出場しているミケルソンにとって、初日としては最も大きい数のスコアだった。ミケルソンはラウンド終了後の取材には応じなかった。

 マキロイも同様に、全米オープン初日としては最低スコアとなった。13番パー4と14番パー4で連続ダブルボギーを叩くなど、メジャー大会で80を超えたのは3回目となった。

 そしてウッズも、この2人に仲間入りした。1番パー4のフェアウェイから打った第2打は、グリーンを大きく越えた。

 そこからチップショットを打ったものの、ボールは足元に戻ってきた。もう一度打ったチップショットも、やはり同じ結果だった。次はパターを使って上り坂を駆け上がらせたが、ボールはカップの横を通り過ぎ、次のパットも外れた。

 その後は何とか持ちこたえたものの、13番パー4で4パットを打ち、上がり3ホールでは2メートル以内のパットを外した。

 ウッズは次のように話す。

「明日60台を出せば大丈夫さ。今日は今週で一番タフな日だったと思うようにするよ。でも、グリーンをもう少し固くするとも思うし、そうするとグリーンは速くなる。いい全米オープンになるね」

 今年の全米オープンは、すでにその様相を見せている。ここ3年間、全米オープンは新しいコースで開催されており、ジャック・ニクラウスをはじめ多くの人が、全米オープンはアイデンティティを失ってしまったと嘆いていた。

 今回のシネコックヒルズは、フェアウェイは比較的広いが、過去の全米オープンと同じ様相を見せている。そしてこの日のラウンドは、まさに全米オープンそのものだった。

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