ついにW杯!パラグアイ戦勝利もコロンビア戦に楽観視出来ない理由とは?

ついに!ついにロシアW杯が開幕しました。

我らが日本代表の初戦は6月19日(火)21:00。

コロンビアと対戦します。

その一週間前である6月12日にW杯へ向けた準備としては最終戦、パラグアイ戦がありました。

同じ南米でもありますし、パラグアイは仮想コロンビアとしてのスパーリング相手として選ばれた事は想像出来ます。

結果は4-2での勝利となりましたが、その闘いぶりは戦術的観点からはどうだったのでしょうか?

普段南米でサッカー指導者をしている筆者・平安山(へんざん)の視点から、正直パラグアイは普段に比べて実力を発揮していなかった事や、コロンビアとの違いも含めてW杯初戦の展望を解説していきたいと思います。

試合展開

日本の攻撃面

日本代表は4-2-3-1。

パラグアイ代表は4-1-4-1のシステム。

日本代表もパラグアイ代表も基本的にはGKからCB、ボランチを経由して細かくパス回しをしようという意図は感じられました。

日本代表は柴崎岳選手を中心にゲームメイクする展開が多かったです。

長短のパスを織り交ぜたり、前線へのスイッチを入れる効果的な縦パス、サイドチェンジでいなす柴崎岳選手のプレーは見事でした。

それを引き出している前線の選手の裏を狙う動きやポストプレーの受け方も良かったですね。

乾選手や香川選手も効果的なドリブルなどで得点機を演出し、4得点快勝という内容はW杯に向けて励みになると思います。

ただし、今回のパラグアイが引き気味で日本のボランチにはボールを持たせても良いという守備戦術をしてきたのに対して、普段のパラグアイは4-4-2で2ラインを引いて守りますし、もっと積極的にボールを奪いに来ます。

今回のパラグアイ代表の守備が緩かったのは、単に新チームで戦術がまだ整っていないからなのか?

W杯に出るわけでもないのに日本代表の練習相手をしてくれただけなので、モチベーションの上がりきらない部分があったのか?

プロですし決してサボったわけではないのかも知れませんが、精神的・肉体的・戦術的にも闘うコンディションは100%ではなかったでしょう。

練習試合のパラグアイはさておき、実際に本番で闘う事になるコロンビアはもっと強いプレッシャーでボールを奪いに来る事が予想されます。

それは本番である事のモチベーションの高さもそうですが、元々のコロンビアの戦術がそうだからです。

本番コロンビア戦では柴崎選手にしても今回ほど自由には持たせてくれません。

ただそれでも元々の攻撃的なゲームメイク能力の高い柴崎選手ですから、是非期待したいですね。

日本の守備面

試合序盤のパラグアイは、CBが大きく開いてから攻撃がスタートしていました。

それに対し日本の守備は、FWの選手がプレスを掛けつつサイドにパスを誘導し、相手がサイドでボールを持つとそこで孤立させて逆サイドへ変えられないようにしていました。

そうすると相手は縦へのパスしかなくなり、しかしそこにも上手くスペースとパスコースを消している日本の選手がいるため、少し無理なロングボールを蹴る事になり、あとはそれを回収する、というのが狙いだったのだと思います。

そうするとパラグアイはビルドアップの時にボランチの選手が降りて来て、3CB気味に攻撃を組み立てる形も混ぜてきました。

しかし更に日本代表も守備時に3人が前に出る形になり、上手く相手の攻撃の形に合わせて守備を適応させました。

ただ2失点した様に、個々の守備では少し弱さを見せてしまう瞬間もありました。

コロンビアの攻撃陣はパラグアイよりも破壊力は上。

奇しくも4年前の日本代表戦でスターの階段を登ったハメス・ロドリゲス選手を含め、一瞬の隙でもゴールを決め切れる選手がいます。

また、コロンビアも細かいパス回しから攻撃を組み立てるという点ではパラグアイと同じなのですが、パラグアイのボランチがCBの間に降りてくる組み立て方をしたのと違い、コロンビアはボランチが日本代表FWの脇に降りてくる組み立て方をする違いがあります。

そしてSBがタッチラインギリギリまで開く&高く上がり、SHが少し中に入る事で、日本代表のサイドの選手がどうマークして良いか迷わせる様な攻撃の組み立て方をします。

ちょうど相手の守備者の間のスペースにポジションを取るので、守る側からすると誰がどの相手をマークすべきなのか迷いが生じ易いのが特徴です。

そうするとパラグアイへの守備対策とコロンビアへの守備対策も全く同じというわけにはいきませんね。

ただ、そこは3月の終わりに対戦したウクライナが戦術的にはコロンビアに似た組み立て方をするので、ウクライナ戦とパラグアイ戦など、複数の試合で絡めて総合的にコロンビア対策をしているのかも知れません。

同じアジアでも、たとえ日中韓の様に隣国でも、全く同じ身体的特徴で同じ戦術で同じ文化である、という事は稀な様に、全くコロンビアと同じ国を探すのは困難ですし、あったとしてもその国はその国で日本以外の国と練習試合を組んでしまう事もあるわけです。

そうすると各対戦国毎に似た特徴の部分をテーマとして練習試合を組んで、総合的に対策を組むのも1つの代替案なのかも知れません。

日本代表 4-2 パラグアイ ハイライト

日本代表の現状

日本代表は2ヶ月前にハリルホジッチ監督を解任し、やはり日本全体としても戸惑いやドタバタ感はありましたし、日本代表の現場の中でも急ピッチでチームを作っているところでしょう。

ただし対戦相手であるコロンビア代表にとっては、このW杯直前の連戦でもメンバーを入れ替えながら試合に臨み、西野監督のコメントでは「隠している部分もある」という様に、コロンビア分析陣はかなり苦戦しているのかも知れません。

世界のファンによる客観的な投票では1次リーグ敗退が濃厚と予想されてしまっている日本代表ではありますが、海外生活が長い筆者が思うところでは、正直良くも悪くも多くの外国の方々は日本代表のサッカーや事情をよく知りません。笑

良い意味で期待を裏切り、驚かせて欲しいですね!

Vamos Japão!!(共に頑張ろうぜ日本代表!)

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