グローバルMX-5カップ・ジャパン第2戦は堤優威が優勝も、控訴書提出で決勝結果が暫定扱いに

 マツダMX-5(日本名:ロードスター)の世界同一車両によるワンメイクレース、『グローバルMX-5カップ・ジャパン(GMCJ)』は6月10日、ツインリンクもてぎで第2戦が行われ、堤優威(T by Two CABANA Racing)が優勝を飾った。また2位に入った佐々木孝太(HM RACERS)には最終ラップで接触したとして30秒のタイムペナルティが出されたが、チームは控訴書を提出。決勝結果は暫定扱いとなっている。

 グローバルMX-5カップは、2016年にアメリカで先駆けて開催され、昨年からはGMCJとして日本国内でのシーズンがスタート。今年は、アメリカで行われるワールドカップ出場権のかかるGMCJシリーズチャンピオンに加え、JAF本州ツーリングカー選手権のタイトルもかけられることになっている。

 第2戦が行われた10日、もてぎは朝から霧雨が降り、10時の公式予選はウエットコンディション。参戦した8台全車がウエットタイヤを装着してアタックを行った。この予選では村上博幸(村上モータース)がポールポジションを獲得。2番手に堤、3番手に佐々木が続いた。

 予選後にコース上のオイル処理が行われた影響で、決勝レースは予定より40分以上遅れた15時13分にスタート。弱いながら依然として雨が降り続くコンディションのなか45分のレースが幕を開けた。

 このスタートでは2番手スタートの堤がジャンプアップを果たし、1コーナーへの飛び込みでポールシッターの村上を攻略する。

 予選でユーズドのウエットタイヤを装着していた村上はペースが上がらず、その後、佐々木孝太、吉田綜一郎(HM RACERS)、梅田剛(TEAM TERRAMOS)にもオーバーテイクを許してしまった。

10周以上に渡りトップ争いを繰り広げた佐々木孝太(HM RACERS)と堤優威(T by Two CABANA Racing)

 2番手に浮上した佐々木は3周目に堤を交わしてトップに浮上。その後は10周位上に渡って佐々木と堤がパックとなりトップ争いを繰り広げた。

 スタートから約30分が経過した13周目、90度コーナーの立ち上がりで佐々木がやや姿勢を崩して失速。この隙を逃さず堤が佐々木を追い抜き、トップに浮上する。

 その後、16周目には4コーナーで佐々木が一度はポジションを取り戻すが、その周の90度コーナーでは堤が逆襲するなど、一進一退の攻防が繰り広げられた。

 さらにこの2台がバトルを繰り広げてペースが落ちると、後方から3番手の梅田が接近。ファイナルラップとなった19周目に優勝争いは三つどもえのバトルに発展する。

 追い上げてきた梅田は5コーナーへの進入で佐々木のインに飛び込み、軽く接触しながら2番手に浮上。しかし、体勢を崩しながらコーナーを立ち上がった梅田は加速が伸びず、すぐ後方にいた佐々木とふたたび接触してしまう。

堤優威(T by Two CABANA Racing)

 これで梅田はスピンして3番手に後退。再スタートは切ったものの2番手にはとどかず3位でチェッカーを受けた。トップチェッカーは堤、佐々木が2位でチェッカーを受けた。

 しかし、レース後、5コーナーで起きた梅田のスピンは佐々木の衝突行為が原因として、佐々木に対し30秒のタイムペナルティ。2位に梅田、3位に吉田が繰り上がることに。

 ただし、チームはこの裁定に対し控訴書を提出したため、レース結果は暫定のまま。JAFモータースポーツ審査委員会の裁定を受けた後、改めて正式結果が発表されることになった。

 グローバルMX-5カップ・ジャパンの第3戦は7月1日、鈴鹿サーキットで行われる。

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