豪州スーパーカーの500マイル超え3戦『エンデューロ・カップ』にル・マンウイナーのバンバー参戦

 VASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカーで年間3戦の設定で争われる500マイル越えのイベント、『パーテック・エンデューロ・カップ』戦に向け、2018年の耐久カップ登録全ドライバーが確定。ポルシェ・ワークスに所属し、2017年のル・マン24時間を制覇したアール・バンバーを筆頭に、強力なラインアップが揃った。

 昨季の年間4戦から1戦減少し、今季はサンダウン500、スーパーチープ・オート・バサースト1000、そしてボーダフォン・ゴールドコースト600の全3戦にタイトルが掛けられたエンデューロ・カップは、この耐久戦に向けてのみ登録が許されるセカンド・ドライバーの起用が例年重要なポイントとなっている。

 今季からフル参戦を開始した“ルーキー・チーム”のマット・ストーン・レーシングが、トッド・ヘイゼルウッドのパートナーとして、VASCの下部シリーズであるダンロップ・スーパー2に参戦するブライス・フルウッドの起用を発表したことで、全26台の耐久カップ登録ドライバーが出揃い、この3つのイベントで獲得したポイントはエンデューロ・カップとして別タイトルの対象となる。

 昨年このタイトルを制したのは、現ティックフォード・レーシング(プロドライブ・レーシング・オーストラリア)のチャズ・モスタート/スティーブ・オーウェン組で、この優勝ペアリングは今季チーム内でスプリットされ、オーウェンはリッチー・スタナウェイと、モスタートはジェームス・モファットとのジョイントが発表されている。

 また、先のビッグメイト・レーシング(マット・ストーン・レーシング)から参戦のフルウッドは、今季エンデューロ・カップにデビューする4人のドライバーのうちのひとりでもあり、そのルーキー勢のなかでもっとも注目を集めているのが、2度のル・マン24時間優勝経験を持つバンバーだ。

 ニュージーランド出身のバンバーは、同郷の先輩であり2016年のシリーズチャンピオンであるシェーン-ヴァン・ギズバーゲンとペアを組み、レッドブル・レーシング・オーストラリアのホールデン・コモドアZBをドライブする。

 また、フルウッド同様にスーパー2参戦中のドライバーからは7名がエントリーし、ウィル・ブラウンはエレバス・モータースポーツと契約。スーパー2でニッサン陣営に属するMWモータースポーツ所属のギャリー・ヤコブセン、ディーン・フィオーレ、アレックス・ルーロは、そのままニッサン・モータースポーツにスライド昇格し、それぞれリック・ケリー、マイケル・カルーソ、シモーナ・デ・シルベストロとのペアリングとなっている。

 また、昨季はレギュラーのひとりとしてVASCに参戦したブラバム一族のマシュー・ブラバムは、自身が所属したプレストン・ハイア・レーシングにカムバックし、エンデューロ・カップにエントリー。

 マコーレー・ジョーンズは引き続きブラッド・ジョーンズ・レーシング(BJR)のニック・パーキャットとのペアを継続し、エレバスのデビッド・レイノルズ/ルーク・ヨールデン組、アントン・デ・パスカーレ/ウィル・ブラウン組、そしてシェルVパワー・レーシング、DJRチーム・ペンスキーのスコット・マクローリン/アレクサンダー・プレマ組など、26組中11組が昨年からのタッグを継続している。

 また、このエンデューロ・カップ登録経験を持つデヴィッド・ウォール、カール・ラインドラー、タズ・ダグラスらは今季シート確保はならず。同じくマット・キャンベルも、ポルシェとの契約があるためレッドブル・レーシング、トリプルエイト・レースエンジニアリングのマシンに戻ることを断念している。

<VASC 2018 PIRTEK Enduro Cup 参戦ドライバー>

No. Team Driver Endurance Cup Driver

1 レッドブル・ホールデン・レーシングチーム ジェイミー・ウィンカップ ポール・ダンブレル

2 モービル1・ブースト・モバイル・レーシング スコット・パイ ウォーレン・ラフ

5 ボトル-Oレーシングチーム マーク・ウィンターボトム ディーン・カント

6 モンスターエナジー・レーシング キャメロン・ウォーターズ デビッド・ラッセル

7 プラス・フィットネスレーシング アンドレ・ハイムガートナー アーレン・ラッセル

8 ブラックウッズ・レーシング ニック・パーキャット マコーレー・ジョーンズ

9 エレバス・ペンライト・レーシング デビッド・レイノルズ ルーク・ヨールデン

12 シェルVパワー・レーシングチーム ファビアン・クルサード トニー・ダルベルト

14 フライトライナー・レーシング ティム・スレード アシュリー・ウォルシュ

15 カストロール・レーシング リック・ケリー ギャリー・ヤコブセン

17 シェルVパワー・レーシングチーム スコット・マクローリン アレクサンダー・プレマ

18 プレストンハイア・レーシング リー・ホールズワース マシュー・ブラバム

19 テクノ・オートスポーツ ジャック・ル・ブローク ジョナサン・ウェブ

21 チーム・クールドライブ ティム・ブランシャード デイル・ウッド

23 ドライブ・レーシング マイケル・カルーソ ディーン・フィオーレ

25 モービル1・ブースト・モバイル・レーシング ジェームス・コートニー ジャック・パーキンス

33 ウイルソン・セキュリティレーシングGRM ガース・タンダー クリス・ピザー

34 ウイルソン・セキュリティレーシングGRM ジェームス・ゴールディン リチャード・マスカット

35 ビッグメイト・レーシング トッド・ヘイゼルウッド ブライス・フルウッド

55 スーパーチープ・オート・レーシング チャズ・モスタート ジェームス・モファット

56 MEGAレーシング リッチー・スタナウェイ スティーブ・オーウェン

78 チーム・ハーベイ・ノーマン シモーナ・デ・シルベストロ アレックス・ルーロ

97 レッドブル・ホールデン・レーシングチーム シェーン-ヴァン・ギズバーゲン アール・バンバー

99 エレバス・モータースポート アントン・デ・パスカーレ ウィル・ブラウン

230 ミルウォーキー・レーシング ウィル・デイビソン アレックス・デイビソン

888 オートバーン・ロウンズ・レーシング クレイグ・ラウンズ スティーブン・リチャーズ

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