長崎でセクハラ問題学習会 「不快感 表せない女性も」

 「セクハラと女性の人権」と題した学習会がこのほど、長崎市魚の町の市民会館会議室であり、講師の中鋪(なかしき)美香弁護士(34)が、セクハラ根絶のためには男女の性に対する考え方や経験則の違いを社会全体で共有することが必要と訴えた。
 中鋪弁護士は「不快感をあらわにしている女性に対し、無理やり性的言動をすることだけがセクハラだと認識している男性がいる」と指摘。しかし、実際には女性側が、上司や取引先への配慮から不快感を表に出さず、我慢してやり過ごしているケースが多いと語った。
 職場でのスキンシップや性的冗談などについて、女性は拒否感や嫌悪感を抱いている一方、一部の男性は「場を和ませる手段」と勘違いしている現状があるとも指摘。「男女は性に対する身体的・心理的構造と社会経験が異なり、同じ経験則を共有できない。互いに違いを理解し、異性に対して配慮する姿勢が必要」と述べた。
 学習会は新日本婦人の会県本部が主催し、約20人が参加した。

セクハラ問題について考えた学習会=長崎市民会館

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