米国外出身選手のMLB2000本安打達成は45人 最多はどこの国?

エイドリアン・ベルトレとイチロー【写真:Getty Images】

ベルトレがイチロー抜いて米国外出身選手最多安打に

 テキサス・レンジャーズのエイドリアン・ベルトレ内野手は、2018年6月13日のドジャース戦で3090本目の安打を記録。ドミニカ共和国出身のベルトレは、3089安打のイチローを抜いて、アメリカ以外の出身選手の最多安打となった。

 MLBでは、3000本安打以上は32人、2000本以上は287人いるが、このうち242人はアメリカ出身、45人(3000本安打以上6人)が他の国出身選手だ。

 国別に見ていこう。左の数字はMLB通算安打数の順位。6月14日時点、※は現役。◎は野球殿堂入り。米の野球データサイト、Baseball Referenceを参照。プエルトリコは、米の自治領だが、アメリカ国外とする。

○ドミニカ共和国 16人
22エイドリアン・ベルトレ3092安打※
27アルバート・プホルズ3031安打※
86ウラディミール・ゲレーロ2590安打◎
87フリオ・フランコ2586安打
90マニー・ラミレス2574安打
103デービッド・オルティーズ2472安打
121ロビンソン・カノ2417安打※
124サミー・ソーサ2408安打
125ミゲル・テハダ2407安打
155アラミス・ラミレス2303安打
161トニー・フェルナンデス2276安打
209プラシド・ポランコ2142安打
226ホセ・レイエス2106安打※
229フェリペ・アル―2101安打
233アルフォンソ・ソリアーノ2095安打
238シーザー・セデーニョ2087安打

○プエルトリコ 9人
32ロベルト・クレメンテ3000安打◎
49イヴァン・ロドリゲス2844安打◎
61カルロス・ベルトラン2725安打
62ロベルト・アロマー2724安打◎
137オルランド・セペダ2351安打◎
142バーニー・ウィリアムス2336安打
169ホセ・クルーズ2251安打
203ルーベン・シエラ2152安打
266カルロス・デルガード2038安打

○ベネズエラ 8人
43オマー・ビスケル2877安打
71ルイス・アパリシーオ2677安打◎
72ミゲル・カブレラ2676安打※
106ボビー・アブレイユ2470安打
143アンドレス・ガララーガ2333安打
146デーブ・コンセプシオン2326安打
201マグリオ・オルドニェス2156安打
239ビクター・マルチネス2086安打※

○キューバ 4人
29ラファエル・パルメイロ3020安打
59トニー・ぺレス2732安打◎
171バート・キャンパネリス2249安打
283トニー・テイラー2007安打

○パナマ 2人
26ロッド・カルー3053安打◎
162カルロス・リー2273安打

○コロンビア 2人
145エドガー・レンテリーア2327安打
255オリランド・カブレラ2055安打

○日本 1人
23イチロー3089安打

○ジャマイカ 1人
129チリ・デービス2380安打

○アイルランド 1人
165パッツィ・ドノヴァン・2256安打

○カナダ 1人
199ラリー・ウォーカー2160安打

イチローの3089安打はアジア系ではアンタッチャブルの大記録

 アメリカは二重国籍を認めているため、選手の国籍の定義は難しい。通算3115安打のアレックス・ロドリゲスは、WBCでは2006年の第1回大会にアメリカ代表として出場したが、2009年の第2回大会はドミニカ共和国代表での出場を表明した(実際には出場せず)。また、2101安打のフェリペ・アル―はドミニカ共和国出身だが、息子で2134安打のモーゼス・アル―はアメリカ出身となっている。

 ボーダーレス化が進む中、国境での線引きは以前ほど意味がなくなっている。

 しかしアジア圏でのイチローの3089安打は、アンタッチャブルと言っても良いだろう。日本出身ではこれに続くのは松井秀喜の1253安打、アジア圏まで広げても2位は韓国出身の秋信守の1419安打だ。

 ちなみにNPBで外国出身の2000本安打達成は現DeNA監督のアレックス・ラミレス(ヤクルト→巨人→DeNA)だけ。

 今後もMLBには、多くの国から有望な選手がやってくる。この数字は、どんどん変わっていくだろう。

(「パ・リーグ インサイト」編集部)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

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