JECTECが試験実績、研究結果など成果報告会

 電線総合技術センター(浜松市北区、JECTEC)は10日、平成30年度成果報告会を開催、電線メーカーの技術者など約50人が参加した。

 席上、長谷部新一専務理事は「原発再稼働に関連する依頼試験がピークアウトし、大規模な試験設備の更新が完了したことから、前年度は本来の落ち着きを取り戻した一年だった」と挨拶。その上で業務品質の向上への取り組みとして人材確保、技術伝承に注力するとともに、16年に第2四半期を迎えたことに伴い、将来に向けた新たな方針を定めたことなどに言及した。

 田辺信夫センター長が冒頭、2030年を見据えた新方針「JECTEC2030あるべき姿」での達成イメージといった内容を解説。中期事業活動方針や今期の重点取り組み項目、4事業の前期成果、今期計画を説明した。また、今年度の新組織体制の概要も紹介した。続いて各部の担当者が日頃の研究、活動内容を説明する報告会を行った。参加者は六つのテーマに沿った発表に熱心に耳を傾け、各テーマ発表終了後に活発な質疑応答がなされた。

 報告会後は施設見学会を実施したほか、会場をグランドホテル浜松に移して定時総会、懇親会を開催した。

JECTECセンター長に大西主管

 電線総合技術センター(JECTEC)のセンター長に7月1日付で大西正哉氏が就く。大西氏は日立金属からの出向で、電線総合技術センターでは現在主管を務めている。これまでに日立金属の工業用ゴム統括部長や同社子会社の東北ゴム社長などを歴任している。

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