第21代高校生平和大使結団式 核兵器廃絶へ20人決意 長崎県から2人、国連欧州本部に署名提出へ 広島

 スイス・ジュネーブの国連欧州本部に核兵器廃絶の署名を届ける第21代高校生平和大使の結団式が17日、広島市内であった。選出された20人は「被爆者の思いと共に高校生が感じる原爆、平和への思いを訴えることで、今後の核兵器廃絶への世界の動きを加速させたい」と決意を語った。
 1998年に始まった平和大使の派遣事業で、国連へ提出した署名は通算167万7212筆。取り組みが評価され、今年はノーベル平和賞の候補となっている。第21代の大使は15都道府県の20人で、本県からは2人。8月28日に国連欧州本部を訪ね、ジュネーブ軍縮会議事務局に署名を提出する。
 結団式では、広島を訪れたオバマ元米大統領と握手した被爆4世の徳永雛子(ひなこ)さん(16)=長崎西高2年=が「より多くの人が、核兵器の脅威がなくても、私たちが仲良く暮らすためにどのようにすればいいか考えることが平和への第一歩。その手助けのため、被爆者の声を代弁したい」と表情を引き締めた。被爆3世の山西咲和(さわ)さん(17)=諫早高2年=は「たくさんの人が平和について関心を持つことが、原爆の被害の風化を防ぐのでは。私は微力だけど世界平和の実現に貢献できれば」と意気込みを述べた。

決意を述べる徳永さん(上段右から2人目)ら高校生平和大使=広島市中区

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