ワールドカップ開幕がいよいよになってきた。
ここでは、『Univision』による「2018年W杯の帰化選手ベストイレブン」を見てみよう。
生まれた国とは違う代表チームでワールドカップに出場する選手たちとは。
GK:ムエズ・アセン(フランス→チュニジア)
ワールドカップ前にチュニジアにリクルートされた2つの国籍をもつ4選手のうちのひとり。
23歳の若手GKは本大会での先発出場は難しいだろうが、監督は直前の2つの強化試合で彼を起用。
ラマダンによる断食期間中だった味方選手たちに“補給”させるために、怪我のふりをしたことも話題に。
また、日本と戦うセネガルのGKアブドゥライ・ディアロもフランス生まれ。クレールフォンテーヌで育成され、フランスのユース代表としてトゥーロンにも参加した経験を持つ。
DF:カリドゥ・クリバリ(フランス→セネガル)
DF:メフディ・ベナティア(フランス→モロッコ)
DF:レオン=アデレミ・バログン(ドイツ→ナイジェリア)
3人のうちに2人はセリエAの重鎮ディフェンダー。日本と対峙するクリバリはナポリで圧巻のプレーを披露し、評価を高め続けている。
一方、ローマやバイエルンでも活躍したベナティアは、アフリカにおいて最高の選手のひとりと目されている。
そして、これまでマインツでプレーしてきたバログンはブライトンへの移籍が決定。来季からはプレミアリーグに参戦することになった。
また、横浜F・マリノスに所属するオーストラリア代表DFミロシュ・デゲネクもクロアチア生まれ。そして、ポルトガル代表の重鎮DFペペもブラジル出身。
MF:アミヌ・アーリット(フランス→モロッコ)
MF:ナーイム・スリーティ(フランス→チュニジア)
MF:ラファエル・ゲレイロ(フランス→ポルトガル)
MF:グラニット・ジャカ(スイス)※後述
2016年にフランス代表としてキリアン・エンバッペらとともにUEFA U-19欧州選手権で優勝を果たしたアーリット。2017-18シーズンにはブンデスリーガの「ROOKIE OF THE SEASON」にも選出されたテクニシャンは、最終的にはモロッコ代表入りを決めた。
また、ポルトガル代表として2016年にEURO優勝を遂げたゲレイロも同じように生まれたフランスとは違う国を選んだ。
そして、スリーティは友人であるワフビ・ハズリと同じようにフランス生まれながらチュニジアを選択している。
(※:コソヴォ系アルバニア人のもとバーゼルで生まれたとされるジャカだが、コソヴォ生まれという説も。兄タウラントはアルバニア代表を選んだが、彼はユース時代からスイス代表でプレーしている)
また、セルビア代表の超大器セルゲイ・ミリンコヴィッチ=サヴィッチも生まれたのはスペインである。
FW:ジエゴ・コスタ(ブラジル→スペイン)
FW:ケイタ・バルデ(スペイン→セネガル)
FW:ダニエル・アルザニー(イラン→オーストラリア)
セレソンの9番を継ぐと思われていたコスタが故郷ブラジルよりもスペインを優先し、その招集に応じたのは驚きだった。
セネガルにルーツを持つケイタ・バルデはスペイン代表としてコスタのパートナーになりえた。だが、バルセロナ生まれの彼はセネガルを選択している。
今大会最年少選手の座をエンバッペから奪ったのがアルザニーだ(19歳)。イラン生まれで、7歳の時に家族でシドニーに移住したという天才ドリブラーである。