朗読ボランティア「被爆体験を語り継ぐ 永遠(とわ)の会」(大塚久子代表、47人)が17日、長崎市平野町の国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館で朗読会を開き、約50人の市民が静かに耳を傾けた。
年に3回実施する定期朗読会の10回目。同館で12月25日まで開催中の企画展「原爆と救護」にちなみ、「いのちに向き合った人たち」をテーマにした。冒頭でメンバーが長崎原爆は死者7万4千人、負傷者7万5千人といわれ、医療従事者だけでは救護の手が足りず、市民も駆り出された背景を説明。医学書で学んだ知識が役には立たず、無力感にさいなまれた医師の苦悩や、婦人会の一員として慣れない看護に奮闘した市民の体験記など6編を切々と読み上げた。
長崎原爆をテーマにした演劇の参考にしようと部活仲間と訪れた創成館高3年の内田嵐さん(17)は「語り手の読み方は情景が浮かぶかのようだった。声のトーンなどを見習って、悲惨さが伝わるように演じたい」と話した。
朗読会の後、昨年の企画展をもとにした映像「クスノキは知っていた~被爆者の記憶~」の上映もあった。
被爆者救護の体験 切々と 「永遠の会」が朗読会
- Published
- 2018/06/19 09:38 (JST)
- Updated
- 2018/12/10 15:43 (JST)
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