新潟港開港150周年、記念事業に鉄鋼業界も協賛

 新潟港は安政の開港五港の一つで2019年1月に開港150周年を迎える。信濃川、阿賀野川に面した川湊として栄え、周辺の後背地を含め海運の結節点としての役割があった。江戸時代には北前船の寄港地として繁栄した。今年7月から各種イベントが開催され、鉄鋼関連からもメーカー等がスポンサーとして参加する。新日鉄住金、JFEスチール、藤木鉄工、大川スティール、敦井産業、豊田通商や大手ゼネコンも名を連ねる。

 新潟を〝みなとまち〟として全国的に発信することが狙い。単に周年を祝うのではなく、歴史、文化や地域資源を生かしたブランドイメージを再構築し、誇りを持って新潟の特性を発信する。戦略的広報を掲げ、新潟芸妓と企業によるコラボはビール、菓子等へ展開する。

 構成機関が主催する事業はG20農相会合、JRデスティネーションキャンペーンなど約180事業にのぼる。

 7月には海フェスタにいがたを新潟市、聖篭町、佐渡市を舞台に開催する。7月14日に新潟市のりゅーとぴあで開会式を行い、19日に同会場で記念式典を行う。目玉の一つが船舶の寄港。山の下埠頭には海洋気象観測船や練習帆船海王丸、東港東埠頭には護衛艦ひゅうがなど寄港し、一般公開する。

 パートナー事業の一つに三井物産創設者益田孝が生誕170周年を迎えることから佐渡市佐渡奉行所跡で顕彰活動を行う予定だ(時期未定)。

 7月中に建設業を学ぶ学生を対象に、開港から大戦末期の危機、新潟地震からの復興等、インフラツーリズムを行う。

 7月16日は宮城県松島基地に所属するブルーインパルスの展示飛行も行われる。

 これまで売り込みが〝不得手〟と言われがちだった新潟だが、発信力のある小林幸子、NGT48、Negiccoなど著名人がスペシャルクルーとして企画に関わり、国内外に発信する。一連のムーブメントを20年の東京五輪・パラリンピック期間中の宿泊や観光につなげ、将来的に空港、港湾などのインフラ活性化を期待する。

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