大阪北部地震、非鉄企業の製造拠点に大きな被害なし

 18日午前に大阪府北部を震源とする最大震度6弱の地震で、近畿地方に立地する非鉄金属企業の主要製造拠点に大きな被害はなかった。オフィスビルのエレベーター停止や交通機関の混乱などで一部従業員に自宅待機措置をとる企業があったほか、安全確認のため、一時的に設備を停止する工場もあったが、供給面での深刻な影響は回避できそうだ。

 電線・伸銅メーカーでは、住友電気工業の大阪製作所(大阪市)、古河電気工業の銅管事業部門(兵庫県尼崎市)、三重事業所(三重県亀山市)、三菱伸銅の三宝製作所(堺市)、菱星尼崎電線(兵庫県尼崎市)などで安全確認のため、一部設備を停止したが、大きな設備被害はなかった。いずれの拠点も安全確認が済み次第、再稼働させる。タツタ電線の大阪工場(東大阪市)、オーナンバ(大阪市)も設備への被害はなかった。

 非鉄製錬メーカーでも三菱マテリアルの堺工場(堺市)、直島製錬所(香川県)、住友金属鉱山の播磨事業所(兵庫県加古郡)、パンパシフィック・カッパーの玉野製錬所(岡山県)など主要拠点で被害はなかった。アルミ圧延メーカーでは昭和電工の堺事業所(堺市)、神戸製鋼所の大安製造所(三重県)などで被害はなかった。

 このほか、大阪チタニウムテクノロジーズの尼崎工場(兵庫県尼崎市)、関西不二サッシ(大阪府高槻市)でも点検のため、一時的に設備を停止したが、大きな被害がなかったことを確認している。東邦金属の寝屋川工場(寝屋川市)も被害はなく、通常操業している。

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