新国立競技場の整備事業、三菱マテリアルがスギ材供給

 三菱マテリアルは、新国立競技場整備事業のスタジアム外周部の軒庇に使用するスギ材を供給した。同社は国内有数の大規模森林所有会社として持続可能な森林経営に取り組んでおり、適切に管理された森林から生産される木材を供給することで間接的ながら環境保護の促進につなげている。

 同社は、北海道を中心に全国31カ所、総面積約1万4500ヘクタールもの森林を保有している。もともとは自社の鉱山や炭鉱の坑道を支える木材を供給する目的で森林を保有していたが、国内鉱山・炭鉱の多くが閉山に至ったことから同社所有の森林に求められる役割も変化している。

 現在は再生可能な資源としての木材の生産に加え、市民のレクリエーションの場の提供、CO2固定による地球温暖化の防止、生物多様性の保全など森林の持つ多岐にわたる公益的機能を発揮させるため、「三菱マテリアルの森が日本の森をリードする」ことを目標に掲げ、持続可能な森林経営の実現に取り組んでいる。また、こうした取り組みは12年および15年に「緑の循環認証会議」から森林認証を取得するなど第三者の評価を受けながら進めている。

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