琴で日本文化学ぶ 神奈川・葉山に欧米若手研究者、演奏にも挑戦

 欧米の若手研究者に、琴を通じて日本の文化を紹介する特別講義が18日、湘南国際村センター(神奈川県葉山町上山口)で開かれた。米国やカナダ、ドイツなど6カ国から来日した約100人が琴や三味線の演奏を鑑賞。実際に演奏にも挑戦し、日本の伝統楽器の魅力を楽しんだ。

 総合研究大学院大学と日本学術振興会が主催したJSPSサマー・プログラムの一環。日本国内の大学や研究機関での共同研究に参加する前に、日本文化や習慣を学ぶオリエンテーションとして企画された。

 箏曲家の安藤政輝さんが講師を務め、琴の仕組みや文化的背景を解説。三味線や尺八の奏者と共に「春の海」などを奏でた。研究者からは「どんな楽譜を使うのか」「ヒップホップと共演する機会はあるか」などの質問が飛んだ。

 スウェーデンで化学を学ぶクリストファー・ヘミングソンさん(30)は「琴の弦は思ったよりも強く張られ、押さえるのに力が必要だった。音が体まで響いた」と琴の感触に感動していた。

琴に初めて触れる欧米の大学院生ら =湘南国際村センター

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