グループステージも2巡目となり、各チームは初戦の結果を踏まえての試合を迎える。
サウジアラビアに大勝したロシア、そしてウルグアイに健闘しながらも最後に涙を呑んだエジプト。両者の対戦で注目すべき5人の選手をピックアップする。
アレクサンドル・ゴロヴィン
ロシア代表
CSKAモスクワ所属
MF
No.17
1996年5月30日生まれ(22歳)
サウジアラビアとの開幕戦でロシアの攻撃を牽引したのは間違いなくこの選手だ。
アレクサンドル・ゴロヴィンはかつて本田圭佑が所属していたCSKAモスクワの下部組織で育成され、2013年にはU-17欧州選手権で優勝した経験を持つ攻撃的MF。
2014年に18歳でトップチームデビューを果たすと徐々にチーム内での存在感を高め、今ではCSKAの中心選手として活躍している。
フットサルで培った高い技術を備え、自らボールを運ぶだけでなく味方を使うことも上手く、さらには戦術理解にも優れた現代的なフットボーラー。
すでに世界的な評価を受けており、今夏はユヴェントスなどビッグクラブへの移籍が噂されている。
デニス・チェリシェフ
ロシア代表
ビジャレアル所属
MF
No.6
1990年12月26日生まれ(27歳)
開幕戦で途中出場ながら代表初得点を含む2ゴール。デニス・チェリシェフは初の大舞台でその名を世界にとどろかせた。
相手を浮き球で鮮やかにかわして決めた1点目、そしてアウトサイドミドルの2点目と、左利きらしいテクニックと創造性を存分に発揮。
元々レアル・マドリーのカンテラ育ちで技術には定評があり、ロシア代表のフィールドプレーヤーでは今大会唯一の国外組として、“違い”を見せつけることが期待されている。
初戦からさっそくマンオブザマッチに輝いたが、ロシアがベスト16進出を果たすためにはさらなる活躍が不可欠。
この試合でもチェリシェフの左足に注目だ。
ムハンマド・アル・シャナーウィ
エジプト代表
アル・アハリ所属
GK
No.23
1988年12月18日生まれ(29歳)
45歳の大ベテランGKイサーム・アル・ハダリーを差し置いて、ウルグアイ戦で守護神を務めたムハンマド・アル・シャナーウィ。しかもMVPを獲得するなど活躍を見せた。
なお、怪我で大会に帯同できなかった正GKアハマド・アル・シャナーウィとは血縁関係はない。
サウジアラビアを破って勢いに乗る開催国ロシアを止められるかどうか。それは彼のセービングにかかっている。
191cmという恵まれた体格に優れた反射神経を備えており、ウルグアイ戦で見せた集中力と冷静さも印象的だった。国内リーグで今季シャリフ・イクラミーのポジションを奪うと、代表でもそれを再現させている。
ムハンマド・サラー
エジプト代表
リヴァプール所属
FW
No.10
1992年06月15日生まれ(26歳)
「ファラオ」が戻ってくる!ウルグアイ戦では怪我のために欠場することになったサラーであるが、ロシア戦ではプレーが可能になると伝えられている。
もし出場するのであれば、間違いなく彼がキープレーヤーになる。エジプトの今回のメンバーは、ストライカーの層がかなり薄い。したがってサラーに頼る部分は大きい。
そしてロシアのディフェンダー陣は決してスピード勝負には強くはない。攻めてきてくれれば、このサラーのプレーはカウンターで驚異になるはずだ。
圧倒的なスピードと切れ味あるドリブルで、サイドから中央へと切れ込む。相手のディフェンダーをあっけなく置き去りにし、左足の正確なシュートを叩き込む。
ロシア戦ではそんな場面が見られることを期待したい。
アームル・ワルダ
エジプト代表
アトロミトス所属
MF
No.22
1993年09月17日生まれ(24歳)
U-20代表ではエースだったが、国内リーグであまり活躍しないままギリシャに渡って台頭したという珍しい選手だ。
エクトル・クーペル監督が選んだメンバーは2列目の人材が豊富。その中で最も「走り」を得意とするのがワルダだ。
エジプトのアタッカーらしくドリブルの技術は高く、様々なトリックも持っている一方で、情熱的な走りと仕掛けが印象を残す。そして結構童顔系イケメンである。
ハリルホジッチではないが、ワールドカップではデュエルが重要となる。ワルダの「戦い」を見たい。