神奈川大、11人を追加合格 今春入試で出題ミス

 神奈川大(横浜市神奈川区)は19日、2月4日に実施した一般入試の選択科目で出題ミスがあり、採点をやり直した結果、11人を追加合格にした、と発表した。希望する場合は入学を認める。他大に進学した学生や浪人生は単位の振り替えや補講などで対応するほか、本来支払わずに済んだ他大や予備校の授業料などを補償する。

 同日会見した後藤伸副学長は「受験生と保護者、関係者に多大なご迷惑をお掛けしたことをおわびする。誠心誠意対応し、再発防止に努める」と陳謝した。

 同大によると、11人には他大への進学者や浪人生のほか、同大の他学科に合格した在学生も含まれる。

 出題ミスがあったのは、法や経済など5学部の選択科目「政治・経済」で、計604人が受験。自民党が連立与党になって以降の組み合わせを選ぶ小問(100点満点中3点)で、四つの選択肢の中に正解がなかった。

 今月13日、入試問題集を扱う出版社から「正答がない」と指摘する文書が届いて発覚した。翌14日に責任者らで検証。受験者全員を正解として採点し、合否判定をやり直した。

 科目ごとに複数人のチーム体制で問題を作成しており、事前の4回のチェックでも気付かなかった。11人とその保護者には18日までに電話連絡し、謝罪。入学の意思を確認している。

 同大では2001年2月の入試でも国語で出題ミスがあり、同年7月に15人の追加合格者を出している。

謝罪する後藤伸副学長(中央)ら=横浜市神奈川区の神奈川大学

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