写真で知るハマの環境今昔 22日まで企画展

 横浜の高度経済成長期と現在の空や河川、海の写真を見比べることで、公害に対する取り組みを知り、身近な環境に関心を持ってもらおうと、写真展「写真で見る横浜の環境 いま・むかし」が横浜市庁舎1階展示スペース(同市中区)で開かれている。

 6月の環境月間に合わせた初の試みで、市民から募集した1960年代から現在までの写真と、市などが所蔵する計22点を展示している。

 異なる年代に同じ場所を撮影した写真を並べた展示では、金沢区の柴漁港に近い浜でテレビや椅子が捨てられていた72年の状況と粗大ごみがない現在の姿を紹介。市民の環境への関心の高まりに伴い、海岸のごみが減った様子がうかがえる。また、大気汚染の激しかった60年ごろから、昨年までの中区関内地区や金沢区の沿岸地域などの写真が並び、大気や海などの環境が改善されていることを実感できる。

 主催する市環境創造局環境エネルギー課は「汚れた河川や海などの写真は少なく貴重な資料となっている。空や川が年々きれいになっていることを感じてほしい。油やごみを下水にそのまま流さないなど具体的な行動につながれば」と話している。

 写真展は22日まで(午前8時45分~午後5時15分)。来月以降、鶴見、中、磯子、金沢の各区役所でも順次行われる。

環境改善の様子を紹介する写真展=市庁舎1階展示スペース

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