オリックス交流戦リーグ勝率1位なるか MVPは史上2人目のリリーフから?

安定感のある救援でチームの勝利に貢献しているオリックス・山本由伸【写真:荒川祐史】

交流戦MVPの賞金は200万円、打者は吉田正、投手は山本、増井が優勢

 交流戦は20日、甲子園で行われる阪神-オリックス戦で幕を閉じる。破竹の勢いで勝利を重ねたヤクルトが12勝6敗で最高勝率を確定させたが、交流戦MVPは勝ち越しリーグの勝率1位球団から選出される。20日の阪神戦でパ・リーグ最高勝率を確定させればMVPはオリックスから選出。賞金200万円を手にするのは一体誰なのか。有力候補5人を見てみよう。(19日時点の成績)

〇吉田正尚
17試合出場、打率.385、3本塁打9打点

〇西勇輝
3試合登板、2勝1敗、防御率2.25

〇金子千尋
3試合登板、2勝1敗、防御率2.37

〇山本由伸
9試合登板、0勝0敗7ホールド、防御率1.00

〇増井浩俊
9試合登板、0勝0敗2ホールド6セーブ、防御率0.00

 打者では一人圧倒的な成績を残しているのが3年目の和製大砲・吉田正だ。本塁打、打点こそトップ10入りを逃しているが打率.385は交流戦4位とハイアベレージをマークしている。その他の野手は目を見張る成績を残していないため打者では吉田正が候補となる。

大本命は…

 だが、ここまでオリックスは安定感抜群の投手力で勝ち上がってきたチームなだけに投手陣に候補者が揃っている。西、金子のダブルエースは共に3試合に先発し2勝1敗、防御率も2点台前半をマーク。ロッテ石川が交流戦4勝、その他にも3勝を挙げている投手は5選手いるだけに目立った成績を残したとは言い難い。

 そんな中、大本命は中継ぎ陣だ。山本は9試合登板でホールド数は2位タイの7を記録し防御率も1.00と高卒2年目とは思えない数字を残している。そして今季から日本ハムから移籍した増井は9試合登板で2ホールド、交流戦4位となる6セーブを記録。そして何といっても防御率0.00と失点、自責点共に0と圧倒的な成績をマークしている。

 仮に20日の阪神戦で山本がホールドを挙げればロッテ松永に並ぶトップタイの8ホールド、増井がセーブを挙げればロッテ内、ヤクルト石山に並ぶ2位タイの7セーブとなる。

 過去5年の交流戦MVPはすべて野手が選出されているだけに吉田正がやや優勢か。それを追うのが山本、増井のリリーフ陣と見る。中継ぎ投手が交流戦MVPを獲得したのは2006年のロッテ小林雅英ただ一人だけ。交流戦最終戦は阪神がセ・リーグの意地を見せるのか、それともオリックスがリーグ勝率1位を決めるのか注目が集まる。

(秋山健一郎 / K.AKIYAMA)

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