IS問題の影響により旅行業者(株)エアークリスタル(東京)が破産

 平成27年3月に事業を停止し、破産準備に入っていた(株)エアークリスタル(TSR企業コード:294102159、法人番号:6011101038096、新宿区須賀町1、設立平成11年5月28日、資本金1700万円、小林勇二社長)は6月6日、東京地裁より破産開始決定を受けた。破産管財人には新保雄司弁護士(スプリング法律事務所、新宿区左門町3-1、電話03-3352-8500)が選任された。
 負債総額は債権者16名に対して約1億円。

 第3種の旅行業登録を持つ旅行業者。インド・中東旅行を中心にパッケージ旅行や航空券・ホテル等の手配を行い、平成22年4月期には売上高約3億2000万円をあげていた。インドやネパール、スリランカをはじめ、中東ではヨルダン、イスラエル、レバノン、イラン方面のツアーを得意としていた。
 しかし、東日本大震災以降の市況低迷から26年4月期には売上高2億4400万円まで低下。その後の円安の影響で顧客の減少が進んでいたうえ、中東のIS(イスラミックステート)問題などの影響も大きく、業績不振が続いたため事業を停止した。
 なお、関係者によると債権者は金融機関や取引業者で、一般旅行者はいないという。

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