白銅、航空宇宙向け金属材拡販 インコネル丸棒(ニッケル合金材)追加

 非鉄金属流通の白銅(社長・角田浩司氏)は、航空宇宙産業向け金属材料の営業を強化している。

 このほど「航空宇宙規格(AMS規格)材料シリーズ」にニッケル合金のインコネル丸棒を追加。AMS規格材のラインアップを拡充し、ユーザーへ小ロット、短納期で供給する体制をさらに整備していく。

 白銅はすでにAMS規格のアルミ厚板やステンレス丸棒を在庫販売しているが、6月からインコネル718丸棒の在庫販売を始めた。

 対応レンジは直径12・7~254ミリまで。析出硬化系ニッケル合金の代表的材料で、航空機のジェットエンジンの材料などとして利用されている。

 白銅ではこれまでアルミやステンレスのAMS規格製品を取りそろえ、取引先の引き合いに対応していたが、ニッケル合金材を求める声が増加したため、新しくラインアップすることを決めた。「航空宇宙向けのインコネル丸棒を在庫販売している企業は国内でも数える程度。引き合いの程度を見ながらラインアップを拡充させたい」(白銅)。また秋口からはAMS規格のチタン板を在庫販売する計画も進めており、需要が見込める材料の拡充を急いでいる。

 白銅は22日まで東京ビッグサイトで開催している機械要素技術展に出展しており、航空宇宙シリーズをはじめとする非鉄材料や白銅ネットサービス、金属3Dプリンターを活用した金属造形サービスなどを提案している。

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