巨人・和田恋、中日・藤嶋、阪神ナバーロ…再開されるセ・リーグの注目選手

中日・藤嶋健人【写真:荒川祐史】

藤嶋は急遽プロ初先発した西武戦で見事に好投

 2018年のプロ野球の交流戦はあと1試合を残すのみとなり、22日からはセ・パ両リーグでの戦いが再開される。ここからオールスターブレークに入るまでの約3週間、再び同じリーグ同士で熱い戦いを繰り広げていくことになる。

 交流戦ではヤクルトが球団史上初となる最高勝率に輝き、交流戦前は最下位だった順位を4位まで浮上させた。セ・リーグは2位から6位までが2ゲームにひしめき、首位の広島から4位までも4.5ゲーム差と大混戦。パ・リーグもまた首位西武と2位日本ハムの差が1ゲーム、首位から5位のロッテまで5ゲームと、こちらも混戦の様相となっている。

 梨田監督が辞任したパ・リーグ最下位の楽天だけは厳しい状況にあるが。そのほかの11球団は、まだまだリーグ優勝が十二分に狙える状況にある今季のプロ野球。ここで、リーグ戦再開に向けて、数多くいる各チームで注目の選手を1人ずつピックアップしてみたい。

広島・野間峻祥
 左翼で定位置を掴みつつある野間。まだ規定打席には到達していないものの、ここまで打率.320とハイアベレージをマーク。投手陣が苦しい現状にあるだけに、どれだけ打線が援護してあげられるかも鍵になる中で、下位打線に入る野間が好調を維持できれば、得点力アップが期待できる。

DeNA・神里和毅
 期待したいのは、ルーキーの神里。筒香や宮崎といった主力どころの活躍は当然不可欠だとして、神里は初の交流戦でもチーム2位の打率.317をマーク。2本塁打9打点と上々の成績を記録した。プロの世界、投手にも慣れてきているところで、今後のDeNAの鍵を握る1人になってくる選手ではないだろうか。

巨人・和田恋
 3位から広島を追う巨人には期待の新星がいる。それが和田だ。イースタンリーグで日本ハムの清宮と競う11本塁打を放ち、打率はリーグ2位の.347。51打点、34得点、68安打、118塁打などはリーグトップの成績を残している。いきなり1軍で結果を残すのは難しいかもしれないが、今季ブレークした岡本とともに将来の巨人を担う大砲になり得る存在で、積極的に起用してもらいたい選手だ。

阪神・ナバーロ
 上にあげた3選手とは全く違う視点からピックアップ。カブス3Aから緊急補強した新助っ人。セ・リーグトップの投手力を誇る阪神にとって、得点力アップは深刻な課題となっている。3Aでは打率3割超をマークしていたナバーロだが、決して大砲タイプではない。金本監督がどう使い、この補強がどのような効果をもたらすか。阪神の今後の浮沈を左右するポイントとなるだろう。

ヤクルト・石山泰稚
 交流戦最高勝率の立役者の1人が守護神の石山だった。10試合に投げて1勝0敗7セーブ、1点も失うことなく、防御率0.00をマークした。ここまでも30試合で2勝0敗6ホールド11セーブで、防御率は驚異の0.83。鉄壁の守護神が、この状態を維持できれば、さらなる浮上も見込めるかもしれない。

中日・藤嶋健人
 藤嶋は2年目の20歳。松坂大輔が背中の捻挫のために先発を回避した17日の西武戦で急遽先発し、6回2失点でプロ初先発初勝利をマークした。若手の先発陣が伸び悩む中で現れた新星。松坂の状態次第ではあるが、ロングリリーフ要員から先発ローテに食い込んでくる可能性も十分にありそうだ。

(Full-Count編集部)

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