マックス・リヒター最大のヒット曲、「メッセージ」など映画でも使用された「オン・ザ・ネイチャー・オブ・デイライト」の初のMVが公開。演技派女優エリザベス・モスが出演

ポスト・クラシカルのアーティスト、プロデューサー、作曲家、そして映画音楽家として高い人気を誇るマックス・リヒター。彼が2004年に発売したセカンド・アルバム『ブルーノートブック』の15周年記念盤の発売に合わせ、女優エリザベス・モスが主演したビデオ「オン・ザ・ネイチャー・オブ・デイライト」が公開された。

撮影は2018年3月、カナダのトロントにて行われた。6分半の映像作品の監督にあたったのは エド・シーランの「キャッスル・オン・ザ・ヒル」やトム・オデールの一連のMVを監督してきたジョージ・ベルフィールド。そしてドラマ『マッドメン』で脚光を浴び、昨年自身がエグゼクティブ・プロデューサー兼主演をつとめた『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』がゴールデン・グローブ賞、エミー賞では主演女優賞ほか数々の賞をそうなめにして、今一番話題の女優エリザベス・モスが出演している。

マックス・リヒターの“一番のファン”を公言するモスは、「このプロジェクトの依頼を受け、まさに夢が叶ったという思いでした」と、目が回るようなスケジュールを押してでも、作品に参加した経緯を語る。「何年もの間、私の作品づくりは彼の音楽にインスパイアされてきました。セットでの撮影の合間、マックスの音楽をイヤホンで聴かない日がないほど、私の演技と彼の音楽は切り離せません。その彼の作品の中でも最も創造性に富む楽曲に乗せて演じる機会を与えられたのは非常に光栄なことです。監督のジョージをはじめとしたチームとの仕事は非常にやりがいのある、生涯忘れ得ぬ経験でした」。

また、「エリザベスは私の言わんとしていたことを100%理解してくれました」と監督のジョージは語る。「そして与えられた役以上のものをもたらしてくれました。撮影前、私達は十分に話し合い、役柄や生い立ちを含めた背景だけでなく、人生の岐路で彼女が感じることになる感情を裏付ける内的なモノローグまで書き出しました。『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』に加え、次回作の撮影で多忙を極めていたにも関わらず、彼女はすっかり役になりきってくれたんです。素晴らしい仕事が出来たと思います」さらにモスは、リヒターのクリエイティヴ・チームと共にプロデュースにもあたった。

本編は、もともとオリジナル楽曲でリヒターが掲げていたテーマに呼応する内容となっている。リヒター自身、「オン・ザ・ネイチャー・オブ・デイライト」について「暴力、そして暴力が及ぼす影響への熟考。のしかかるイラク戦争の暗い影、そして私自身の経験の両方にインスパイアされて作りました」と当時コメントしていた。さらに今年発売になった15周年記念盤のライナーノーツでは「非常に繊細な子供だった私は周囲を取り巻く暴力への反動として、全てを内面化しました。心のシャッターをおろし、壁を作り、なれる限りパーフェクトになろうとしていたんです」と語っている。

オリジナルの『ブルーノートブック』は、映画『メッセージ』を初めてとして多くの映画でも使用された「オン・ザ・ネイチャー・オブ・デイライト」が収録され、フランツ・カフカの“The Blue Octavo Notebooks”と、チェスワフ・ミウォシュの“Hymn of the Pearl and Unattainable Earth”よりインスピレーションを得て作曲された作品も収録。『ブルーノートブック』15周年記念盤には、新規リミックス 他のボーナス・トラックが加わって、CDとLPの2形態が既に再リリースされている。さらに、ノートブックが封入され、ボーナス・トラックとして新曲が追加されたスーパーデラックス盤(輸入盤)も、6月29日に発売される予定。

■リリース情報
マックス・リヒター『ブルーノートブック~15周年記念盤』
スーパー・デラックス盤、通常盤、LPの3形態で発売

CD購入、配信、ストリーミングはこちら 


〇『ブルーノートブック~15周年記念スーパー・デラックス盤』

スペシャルデラックス盤

発売日:2018年6月29日
商品番号:479-9905
*スーパー・デラックス盤にのみハードバックブックの中に本物のノートブックが封入
https://store.universal-music.co.jp/product/4799905/

CD 1:The Blue Notebooks (Original)
1)The Blue Notebooks
2)On The Nature Of Daylight
3)Horizon Variations
4)Shadow Journal
5)Iconography
6)Vladimir's Blues
7)Arboretum
8)Old Song
9)Organum
10)The Trees
11)Written On The Sky

CD 2:Bonus Tracks & Remix
1)A Catalogue of Afternoons
2)On the Nature of Daylight (Orchestra Version)
3)Vladimir’s Blues (2018)
4)On the Nature of Daylight (Entropy)
5)Vladimir´s Blues (Jlin Remix)
6)Iconography (Konx-Om-Pax Remix)
Clyde Otis:
7)This Bitter Earth / On The Nature Of Daylight
8)Cypher -Bonus Track


〇『ブルーノートブック~15周年記念盤』通常盤

通常盤

発売日:2018年5月11日
商品番号:483-5014
https://store.universal-music.co.jp/product/4835014/

CD 1:The Blue Notebooks (Original)
1)The Blue Notebooks
2)On The Nature Of Daylight
3)Horizon Variations
4)Shadow Journal
5)Iconography
6)Vladimir's Blues
7)Arboretum
8)Old Song
9)Organum
10)The Trees
11)Written On The Sky

CD 2:Bonus Tracks & Remix
1)A Catalogue of Afternoons
2)On the Nature of Daylight (Orchestra Version)
3)Vladimir’s Blues (2018)
4)On the Nature of Daylight (Entropy)
5)Vladimir´s Blues (Jlin Remix)
6)Iconography (Konx-Om-Pax Remix)
Clyde Otis:
7)This Bitter Earth / On The Nature Of Daylight

〇『ブルーノートブック~15周年記念盤』LP
発売日:2018年5月11日
商品番号:483-5259
https://store.universal-music.co.jp/product/4835259/

LP 1:The Blue Notebooks (Original)
Side-A
1)The Blue Notebooks
2)On The Nature Of Daylight
3)Horizon Variations
4)Shadow Journal
5)Iconography
Side-B
1)Vladimir's Blues
2)Arboretum
3)Old Song
4)Organum
5)The Trees
6)Written On The Sky

LP 2:Bonus Tracks & Remix
1)A Catalogue of Afternoons
2)On the Nature of Daylight (Orchestra Version)
3)Vladimir’s Blues (2018)
4)On the Nature of Daylight (Entropy)
5)Vladimir´s Blues (Jlin Remix)
6)Iconography (Konx-Om-Pax Remix)
Clyde Otis:
7)This Bitter Earth / On The Nature Of Daylight

マックス・リヒター プロフィール

© Heiko Prigge/DG

1966年1月21日ドイツ・ハーメルン生まれ。イングランド・ベッドフォードで育ち、エディンバラ大学と英国王立音楽院でピアノと作曲を学んだ後、フィレンツェでルチアーノ・ベリオに作曲を師事した。在学中の1989年、スティーヴ・ライヒ「6台のピアノ」を演奏するために6人組ピアノユニット「ピアノ・サーカス」を結成。翌90年、同曲とテリー・ライリー「In C」をカップリングしたアルバムでアーゴ(現デッカ)レーベルからデビュー、絶賛を博す。90年代後半から作曲家/アレンジャーとして活動を開始し、2002年にフル・オーケストラを起用したソロ・デビューアルバム『Memoryhouse』をリリース。その後、女優ティルダ・スウィントンをナレーターに迎えた『The Blue Notebooks』(2004)、村上春樹の英訳テキストを用いた『Songs From Before』(2006)、携帯電話の着信音を変奏曲形式で作曲した『24 Postcards in Full Colour』(2008)、シューベルト「冬の旅」にインスパイアされたバレエ音楽『Infra』(2010)と、新作アルバムをリリースするたびに斬新なアプローチに挑み、ポスト・クラシカルの最重要作曲家として注目を集める。2012年、ヴィヴァルディ「四季」全曲をリコンポーズ(再作曲)した『25%のヴィヴァルディ』をリリースし、英米独のiTunesクラシック・チャートで第1位を獲得した。演奏時間が8時間にも及ぶ最新作『スリープ』(ダウンロードのみ)およびその抜粋版『フロム・スリープ』(CDおよびダウンロード)は、バッハ「ゴルトベルク変奏曲」にインスパイアされ、“睡眠するための音楽”という大胆な作曲コンセプトを展開している。映画音楽の分野でも活躍し、主な作品に『戦場でワルツを』(2008)、『サラの鍵』(2010)、『パーフェクト・センス』(2011)、『ディス/コネクト』(2012)、『少女は自転車にのって』(2012)、『めぐり逢わせのお弁当』(2013)、『コングレス未来学会議』(2013)など。2004年初来日。

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