対馬市厳原港に新国内ターミナル 今夏着工

 長崎県対馬市厳原町にある厳原港の埠頭(ふとう)再編事業に伴い、市が建設する新国内ターミナルビルが今夏にも着工する。22日の定例市議会最終本会議で、工事請負契約に関する議案が可決された。
 同事業は、厳原港の人流・物流を効率化しようと国、県、市が2003年度から取り組んでおり、物流に関しては専用岸壁(2バース、計300メートル)が09年度に完成した。
 現在の国内ターミナルは築約30年と老朽化していたことなどから、市が17年度当初予算に新国内ターミナル建設事業費として約12億9600万円を計上。資材や人件費の高騰を受け、同補正予算で約3億9千万円を増額していた。
 新国内ターミナルは19年度末、現国内ターミナル近くに完成予定で、鉄筋コンクリート造り2階建て(延べ床面積約1900平方メートル)。厳原港側は全面ガラス張りで海や山々の眺望を楽しめるほか、エレベーターを設置しバリアフリー対応の施設に生まれ変わる。
 市建設課は「従来より700平方メートルほど広く、ゆったりした造り。現国内ターミナルは、改修して新しい国際ターミナルとして使いたい」としている。
 最終本会議は全18議案を原案通り可決し閉会。核兵器禁止条約の署名・批准を日本政府に求める意見書も採択した。

厳原港に対馬市が建設する新しい国内ターミナルの完成予想図

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