観光客最多 3356万人 クルーズ船増など要因 県、2017年統計

 県は22日、2017年の観光統計を発表した。本県を訪れた延べ観光客数は3356万8114人(前年度比4・2%増)で過去最高となった。16年の熊本地震の影響から持ち直し、クルーズ客船の入港も過去最高を更新したことなどが要因。県は「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の世界遺産登録が実現すれば「今年も記録更新が期待できる」とみている。
 県観光振興課によると、内訳は日帰り客数が約2186万3千人(前年度比4・8%増)、宿泊を伴う人の滞在日数を人数に換算した「宿泊客延べ滞在数」は約1170万5千人(同2・9%増)。いずれも過去最高となった。
 観光消費額は約3931億8千万円(同7・3%増)、外国人延べ宿泊者数は約75万1千人(同5・6%増)で、どちらも過去最高だった。
 ただ、延べ宿泊者数は約660万人(同2・7%増)と日帰り客数よりも伸び幅が小さい。16年の「九州ふっこう割」や「長崎デスティネーションキャンペーン」などの大型観光企画がなくなった影響などがあるという。同課は「宿泊してお金を落としてもらうのが課題」としている。
 市町別の延べ観光客数は佐世保市がトップの約777万人。長崎市約707万人、雲仙市約327万人、諫早市約261万人、平戸市約198万人の順で続いた。

県内の延べ観光客数

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