「差別落書きは人権侵害」川崎市が非難メッセージ

【時代の正体取材班=石橋 学】川崎市内の公園などで在日コリアンを差別する落書きが大量に行われている問題で、市は25日、「差別的な落書きは人権侵害です」と警告する啓発メッセージの発信を始めた。市人権・男女共同参画室がヘイトスピーチ対策として開設したフェイスブックに投稿した。

 「市内の公園のベンチなどに、差別的な落書きが、6月上旬から確認されています」とした上で「このような落書きで、傷つく人がいます。差別的な落書きは、やってはいけない重大な人権侵害であり、器物破損等の犯罪行為です」と人権侵害を非難し、犯罪行為として警告を発している。

 今後同じ文面のポスターを作製し、区役所や公的施設などで掲示することも予定している。

 「朝鮮人こそレイシスト」などと在日コリアンを迫害する差別落書きは6日から18日の間に、川崎、中原、高津、多摩区のベンチや橋の欄干などで50件発見された。市は人権侵犯事案として横浜地方法務局川崎支局に通報。被害届46件が県警に受理され、器物損壊容疑で捜査が始まっている。

川崎市人権・男女共同参画室がフェイスブックに投稿したメッセージ

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