ルノー・スポールF1チームのマネージングディレクターを務めるシリル・アビテブールは、顧客としてのレッドブルを失うことでルノーの収益は減少するものの、予算に影響はないと述べている。
12年に及ぶパートナーシップのなかで、レッドブルはドライバーズおよびコンストラクターズタイトルをそれぞれ4度獲得しているが、今シーズン末でルノーとの関係を解消し、ホンダとの提携関係に切り替えることになる。
今シーズンにトロロッソを失ったことも合わせると、今回の提携解消でルノーは年間約2500万ユーロ(約32億円)の収入源を喪失することになる。
「収益は減るが、予算が減ることはない」とアビテブールはフランスのL’Equipe紙に語った。
「レッドブルにエンジンを供給するのには費用がかかったが、それが大きな収益を生み出すことはなかった。だからレッドブルと決別しても我々の予算に影響はない」
パワーユニット開発において、ルノーは自身のワークスチームに加えて、唯一のカスタマーであるマクラーレンを頼ることになるだろう。
「我々はエンジンを彼らに供給する。なぜなら2チームからデータを収集することが重要だからだ」とアビテブールは言った。
「会社の利益のために、そしてマーケティングの観点から、我々のチームとともにエンジン開発を進めていく」
レッドブルの将来のプランが明確になったことで、ルノーは悩みが軽減されて少しは安堵しましたか?と尋ねられたアビテブールは、その言い方に意を唱えた。
「これは失敗に終わったという話ではないから、安堵するという表現は好まない。私は論理的な開発についての話をしたい」
「ただ我々にとってハッピーなことだと感じている。なぜなら2021年に向けた準備に集中できるからだ。それから、レッドブル・レーシングとホンダにとってもよかったと思う。彼らは新たなパートーナーを見つけたし、これでF1のマニュファクチャラーが4つになるからだ」
「我々は回答を必要としていたので、パートナーを少し急がせたのだ。彼らには感謝している」とアビテブールは付け加えた。