プルタミナ・プレマ・セオドール・レーシング FIA F2第5戦フランス レースレポート

ニック・デ・フリース、ついに今シーズン初優勝!

2018年6月24日(日)
フランス/ル・キャステレ(ポール・リカール)

予選(6月23日/土曜日)

 ついにF1のカレンダーに戻ってきたフランス/ポール・リカール。サポートレースで行われるFIA F2にオいて、プルタミナ・プレマ・セオドールレーシングのマシンとこのサーキットの相性は良く、好調なスタートを切れるはずだった。

 予選ではポールポジションを獲得すべく意気込んだ#4 ニック・デ・フリースだったが、マシンのテクニカルトラブルによりアタック中にスローダウン。残念ながらレース1は4列目からのスタートとなった。
 
 ジャカルタ出身の#3 ショーン・ゲラエルはFPでのタイムも良く、結果に期待が掛かったが、チームメイトのマシントラブルの影響で想定していた予選走行時間が取れず、結果的に12番グリッドからのレースとなった。

レース1

 雲行きが心配される厳しい天候のもとで行われたレース1。プルタミナ・プレマ・セオドールレーシングは非常に価値のあるポイントを獲得しました。
 
 ドライ/ウェットの路面コンディションが混在する難しい状況下でチームはマシンセッティングやタイヤ選択に翻弄されました。プライムタイヤでスタートしたニックは、路面が乾き始めた頃にオプションタイヤへと交換。タイヤ交換後、堂々のファステストタイムを叩き出し存在感を示し、結果6位入賞を果たしてチームに貴重なポイントをもたらし、レース2のセカンドローを手に入れました。
 
 一方のショーン・ゲラエルは勢いのあるスタートを切ったものの、濡れた路面に脚をとられてスピンを喫してしまい、リタイアという残念な結果となりました。

レース2(6月24日/日曜日)

 ついに今シーズン初勝利! プルタミナ・プレマ・セオドールレーシングは、FIA F2第5戦、フランスのサーキットで今シーズン初の優勝を手にしました。
 
 オランダ出身、23歳のニック・デ・フリースはセカンドローから好スタートを切り、序盤は機会を伺いながら辛抱強くレースペースを維持。抜群なマネジメントでタイヤを温存させたニックは3番手からトップへと順位を上げ、見事チームに初勝利を齎しました。
 
 今回のポイント獲得により、ドライバーズランキングはトップ3にランクアップ。十分にチャンピオンシップを争うことができるポジションに返り咲きました。続く2戦もこの勢いでレースに挑みます。
 
 ショーン・ゲラエルはレース1のリタイアによりレース2は後方からのスタート。レース序盤はいいスタートでしたが、途中電装系のマシントラブルにより、またもやリタイアとなりました。

ショーン・ゲラエル(プルタミナ・プレマ・セオドール・レーシング)

#3 ショーン・ゲラエルのコメント

「予選はニックのマシントラブルの影響を受けて、思うように走れない部分もありました。しかしポジションを上げることができたとしても、せいぜい10番手スタートがいいとこだったと思います。12番手スタートでも8位入賞は十分に狙えると考えていました」

「しかしレース1では自分のミスがあり結果を出せませんでした。このような濡れた路面コンディションは得意で、いいレースができると考えていました。チームメイトのニックを抜こうとしたとき、スピンしてしまいました」

「その後リスタートできなかったことは本当に残念です。マシンのポテンシャルも高かったのですが……」

「またレース2も非常に残念でした。#19 ランド・ノリス(カーリン)や#5 アレクサンダー・アーボン(ダムス)も近くにいましたが、良いスタートだったので最終的には入賞できるポジションでチェッカーを受けることになるだろうと感じました」

「しかし途中マシンのパワーがなくなり、特に4速のパワーが無く、マシントラブルの為にリタイアとなりました。今回の結果は非常に残念でしたが、次回以降、予選もレースももっと良くなるよう頑張ります」

#4 ニック・デ・ブリーズのコメント

「FP・予選ともにできる事はやりきった。予選初めのセッティングはとても良かった。けれどスロットルに少し違和感があってすぐにピットに戻ったんだ」

「その後、アタックに戻ったときは#8 ジョージ・ラッセル(ARTグランプリ)よりタイムは良かったけど、最終セクターでスロットル系のトラブルに見舞われてしまった」

「レース1は4列目からのスタートでした。6位入賞とファステストも取れたので結果的には5位に相当するポイントを獲得することができた。目まぐるしい展開のレースだったけれど、最後は納得できる結果になったね」

「スタート時はプライムタイヤを選択しました。雨が降らなければもっといいペースでポジションを上げる自信はあったんだけどね。結局雨が降ってしまって、チャンスがなくなってしまった」

「でも路面が乾いてきた時に頭を切り替えたよ。明日のレース2で良い結果を出せるように、良いリズムでレース1を終えようとね。どうにか納得できる結果を出せたと思います」

「レース2はやっと優勝できて安心したよ。予選のトラブルのことを考えると最高の結果だね。レースウイーク早々から不運なトラブルに直面したけれど、機会を伺いながらずっとチャンスを待っていた」

「レース1終了後にはチームみんなで遅くまで取り組んで、今日もじっと耐えて耐えて、耐えたんだ。レース中でも僕も機会を伺い、タイヤマネジメントをやりきった。ついにやって来たチャンスで、ようやく初優勝とファステストを手にすることができた。本当にうれしいです」

テディ・イップJr.のコメント

「ついにニックが初優勝を見せてくれて本当に最高の気分です。彼はシーズンが始まって以来、すごい勢いで成長しているのを実感していました」

「今回その成長を、優勝という結果で証明してくれました。今シーズン後半、次に彼が何を起こしてくれるのか待ち遠しく思っています」

レース2表彰台の頂点に立ったニック・デ・フリース(プルタミナ・プレマ・セオドール・レーシング)

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