共和鋼業など、金網使用のインテリア商品製作 〝東大阪ブランド〟推進

 ひし形金網メーカーの共和鋼業(本社・大阪市、社長・森永耕治氏)は、東大阪ブランド推進機構の取り組みで、東大阪市にゆかりのある企業で構成する「チーム東大阪」として、金網を使用したインテリア商品などを製作した。共和鋼業は東大阪市と滋賀県米原市に工場を持つ。

 同社製金網を使用して今回製作したのは、ホームシェルター・ベンチ・スツール。ホームシェルターは、地震による家具の転倒や落下物から身を守るためだけでなく、防災用品や非常食の保管場所の確保にもつながる。ここに使用されている金網は、ニッケンフェンス&メタル社のNitfenceの金網やピッチを変えた金網、日本化線社のワイヤー「自遊自在」を用いた線径10ミリメートル、網目100ミリメートルの金網の3種類で、意匠性も非常に高い。ベンチはクッション性を加えるため被覆鉄線を使用して座面と背もたれに金網を使用。スツールは10ミリメートルのピッチで照明器具としても使用が可能だ。インテリアの機能だけでなく、安全性などにも配慮した製品。同社は今後、チーム内の協力で改良を加え、商品化を検討したいとしている。

 共和鋼業はチーム東大阪オープンイノベーションとして、このほど開催した建築材料・住宅設備総合展に出展し、その中の3製品に金網を使用した。ブースには累計200人以上が訪れた。

 共和鋼業の前8月期は大型案件の受注などで増収増益となった。森永社長は「今期は若干落ち込むが、今後は新製品のNitfenceをはじめとした従来のネットフェンスや落雪・落石防止金網以外のラインナップも拡充して新規案件を獲得していく」と話す。同社は今後より一層、新製品の開発や、新規顧客および新たな用途分野への開拓に向けた取り組みを積極的に実施していく方針だ。

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