2014年ブラジル大会で準優勝となったアルゼンチン代表。
今大会は1986年以来3度目となる優勝を目指して臨んだが、開幕戦で伏兵アイスランド代表に引き分けると、前節はクロアチア代表に0-3で完敗。
26日に行われるナイジェリア戦で勝利しなければ敗退決定という、絶体絶命の瀬戸際に追い込まれている。
そんな瀕死の母国を救うのは誰か?3選手を選んでみた。
パウロ・ディバラ
他国がうらやむほどのアタッカー陣を擁するアルゼンチン。だが、だからこそ組み合わせに苦慮している。
メッシとディバラはあきらかにプレースタイルが被っており、メッシ自身も共演の難しさを認めている。 それでも、この若きレフティは苦しむチームのなかで可能性を感じさせる選手のひとりであり、ベンチに置いておくのはあまりにも勿体無い。
もしこの天才2人が“融合”できれば、チームを救うソリューションになりうるはずだ。
ジョバニ・ロ・チェルソ
ロサリオ・セントラルで活躍し、2016年にPSGへ引き抜かれた左利きのMF。
まだ22歳だが今季は世界的なスターが居並ぶPSGで出場機会を増やし、大きな飛躍の年に。A代表には昨年11月が初招集と浅いにもかかわらず、ワールドカップのメンバーに選出された。
彼の経歴はPSGの同僚ディ・マリアと近いが、選手としては技術とビジョンに優れたゲームメイカーだ。
代表チームの不調はメッシが全ての役割を背負いこみ過ぎている点がある。ロ・チェルソがバルセロナにおけるイニエスタらの役割を果たせれば、メッシを再生させることができるかもしれない。
フランコ・アルマーニ
メッシでもグッチでもない。世界に冠たるアルゼンチン代表の“ブランド”を復活させるのは、魅惑の名を持つこの男かもしれない。
ほんの数年前まで下部リーグでの経験しかないアルマーニは全く無名の存在だった。
しかし2016年のリベルタドーレスで超セーブを連発し、コロンビアのアトレティコ・ナシオナルを南米王者へと導くと、クラブ・ワールドカップでも大活躍。世界的な知名度を得るまでに出世する。
今年1月には母国の名門リーベル・プレートへ移籍したが、ここでも出色したパフォーマンスを維持。すると、彼を代表に推す声が強まった。
背景にはもちろん、守護神ロメロ、第2GKカバジェロが共にクラブで出番を与えられていない選手だったこともあるだろう。サンパオリ監督はそんな世論に押され、代表経験が全くない31歳をワールドカップのメンバー23人に招集したのである。
大会前にはロメロの負傷欠場が決まり、再びアルマーニ待望論が叫ばれたがサンパオリ監督は代役にカバジェロを選択。しかし彼はクロアチア戦で大失態を犯し、再々度、アルマーニ待望論が沸騰する事態となっている。
アルゼンチン代表には、1990年大会のセルヒオ・ゴイコチェアのように代役GKの活躍によって成功を収めた歴史がある。アルマーニは瀕死の母国を救うことができるだろうか。