新日鉄住金が株主総会、新社名の「日本製鉄」承認 日新製鋼も開催、上場最後の定時総会

 新日鉄住金の定時株主総会が26日、東京都内であった。同社は来年4月1日付で社名を日本製鉄に変更する予定。総会では商号変更に関する定款変更議案が賛成多数で可決された。一方、来年1月に新日鉄住金の完全子会社となる日新製鋼も同日、上場会社としての最後の定時株主総会を都内で開催した。

 新日鉄住金の定時株主総会は午前10時から開催。進藤孝生社長は冒頭の概況説明の中で、商号変更を決断した理由を丁寧に説明した。質問に立った株主からは商号変更に対し、おおむね好意的な意見が寄せられた。

 出席株主数は昨年よりも約90人少ない698人。このうち12人の株主が、業績や海外事業、環境対策などについて質問した。所要時間は2時間(昨年は2時間1分)だった。

 日新製鋼の定時株主総会は午前10時に始まり、同11時12分に終了。昨年よりも14人多い105人の株主が出席した。同社は新日鉄住金の完全子会社となるのに伴い、今年12月26日に上場廃止となる予定。このため上場会社としての定時株主総会は今回が最後。完全子会社化に関する株主の質問に対して、柳川欽也社長は、新日鉄住金との連携強化が目的で、新日鉄住金グループの中で日新製鋼の強みをさらに磨いていく考えを示した。

 日新製鋼は今年12月をめどに開く臨時株主総会で、完全子会社化に当たっての株式交換契約を諮る予定。

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