長崎県内244カ所 違法の恐れ 公立学校のブロック塀

 大阪府北部地震で小学校のブロック塀が倒壊し女児が死亡したのを受け、県教委は26日、県内の公立学校への緊急調査で、ブロック塀888カ所のうち、法令に違反する可能性があるものが244カ所に上ったことを明らかにした。まだ回答がない自治体もあり、数が膨らむ可能性がある。県教委は取材に「是正が必要なブロック塀に関しては速やかに改善するよう、各校、各市町に働き掛ける」としている。
 同日の県議会文教厚生委員会で山田朋子委員(改革21)の質問に、野口充徳県教育環境整備課長が答えた。
 県教委は県立学校と21市町教委に対し、学校のブロック塀の実態調査を要請。25日までに情報を収集した。
 それによると、県立高校や県立特別支援学校などの県立学校について、全123カ所のブロック塀のうち、高さが2・2メートルを超えるなど建築基準法などの法令にそぐわない可能性があるものが62カ所。専門的な調査が必要なため現時点では不適合がどうか不明なものが53カ所だった。
 一方、各市町教委が管理する学校については、25日までに佐世保市、諫早市、東彼川棚町を除く18市町から回答があった。それによると、全765カ所のうち、法令不適合の可能性があるものが182カ所、現時点で不明なものが569カ所だった。

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