古河産機の大型土のう袋詰機、九州地方整備局に採用 早期災害復旧に貢献

 国内各地で地震災害や記録的な豪雨災害が多発している昨今、早期災害復旧と被害拡大の抑制に貢献する大型土のう袋詰機への期待が高まっている。

 古河機械金属グループの中核事業会社である古河産機システムズの大型土のう袋詰機「クイックホッパー」が昨年7月の九州北部豪雨災害の復旧工事に使用され、早期復旧に貢献した。今年5月に九州地方整備局に正式採用された。

 同製品は、15年9月の台風18号の通過による関東・東北豪雨で、鬼怒川の堤防が決壊して大規模洪水が発生し、大型土のうの必要性が求められたことから上市された。

 その後、国土交通省の地方整備局で実演説明会を重ねていたが、昨年の九州北部豪雨災害の復旧工事に採用され、被害拡大の抑制と災害復旧の迅速化に貢献できるとして九州地方整備局に正式採用されたもの。

 同製品の特徴は、重さ1トンの大型土のうを1日8時間稼働ペースで約200袋作ることが可能で、従来技術と比較して約3倍のスピード(1袋当たり約2分半)で大型土のうを製作できる。

 ホッパーの目詰まりを防ぐ機能的かつ省スペースなデザインに加え、連続して土のう袋に詰められる回転体機構を有し、短時間で効率的な作業を実現する。

 また、土砂投入時に作業員が重機周辺に立ち入る必要がないため、安全性も高い。

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