SUS、熊本事業所が竣工 半導体製造装置向けアルミフレーム供給

 FA向け機器製品および機械装置の製造販売を手掛けるSUS(本社・静岡市駿河区、社長・石田保夫氏)は26日、熊本事業所(熊本県菊池郡)の竣工式を開催したと発表した。

 半導体製造装置の製造を手掛ける東京エレクトロン九州向けの専用工場として、7月からアルミフレームの加工・組み立て事業をスタートする。

 熊本事業所は、東京エレクトロン九州向けに半導体製造装置に利用されるアルミフレームの加工・組み立てを担う専用工場。東京エレクトロン九州の本社から1・1キロの距離に立地する工場で、敷地面積2万3424平方メートル、延べ床面積6668平方メートル。総投資額は約16億円。

 製品だけでなく工場自体も半導体業界向けに設計されており、清浄度クラス5000という高いクリーン度を実現可能で、より高い品質を安定的に提供できる。

 東京エレクトロン九州に対してはこれまで九州事業所(佐賀県鳥栖市)が対応していたが、引き合いの増加に対応するため昨年に熊本事業所の開設を決めた。7月の本格稼働を機に、これまで以上に品質や物流の効率向上を目指す。また熊本事業所を中心に、半導体業界特有の事業環境に合わせた製品・サービスを追求し、広く業界各社に提供していく考え。

 26日に開かれた御披露目式ではSUS幹部と来賓代表者らがテープカットを行ったほか、16年熊本地震後の県外企業の竣工式を祝った。石田社長は「熊本事業所はSUSにとって初めて特定のお客様への対応に特化した工場。半導体業界の活況が続く中、SUSとしての対応も限界を迎え、求められる品質の製品を安定して、スピーディーに供給するため、専用工場の立ち上げを決断した。熊本事業所を最大限活用し、半導体業界の活況を支える一助となるべく取り組んでいく」とコメントした。

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