非鉄流通のアークメタル、本社事務所・工場を集約

 非鉄流通のアークメタル(本社・東京都江東区、社長・関詔一氏)は、本社事務所(江東区海辺5―8)を近隣にある本社工場(江東区海辺5―14)に集約する。今月末までに本社工場の増築・改装を完了させ、7月2日から新事務所で業務を開始する。これまで営業と工場を一体化し、効率的な事業運営を目指す。

 アークメタルは江東区海辺地区に本社事務所や近隣にアルミ丸棒の加工設備を備える本社工場など複数の建屋を保有している。このほど賃借している本社事務所の建て替え計画が浮上したことを受けて、工場を増築・改装した上で事務所を移転することを決めた。本社工場の一部設備を川口営業所に移設してスペースを確保し、3月から改装工事に着手。6月末までに工事が終わることを受けて、7月2日から新事務所で業務をスタートする。

 本社移転やそれに関連する費用総額はおよそ5千万円。工場建屋を拡張する形で、2階建ての事務所スペースを増築した。2階部分を事務所とし、1階部分に更衣室や休憩所を配置した。本社移転について関社長は「これまで徒歩1~2分とはいえ本社事務所と本社工場が離れていたため、コミュニケーションの取り方が課題としてあった。また注文書のやり取りがFAXだったため用紙も相当量必要だった。本社と工場の統合でこの辺りの問題を解決できる」と説明。本社と工場の風通しを良くするとともに、作業効率の向上も狙っている。

 本社工場の改装に合わせて、アークメタルは全社的な加工販売機能の強化にも乗り出している。増築した本社事務所の1階部分に検査場を新設し、新規に購入した金属材質判定装置を置いて品質管理体制を強化する。また本社工場のスペースを生み出すため、チップソー3基と直径420ミリまで対応可能なバンドソー1基を川口営業所に移設。ヒモ付き材料を中心に、3月から川口営業所でも切断加工事業を開始させた。「8月末までに一つの事業所として盤石な体制を築きたい」(関社長)としている。このほか7月には千葉センターでも小規模倉庫が1棟増設する見込み。

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