ペター・ソルベルグの長男オリバー、RXノルディック第3戦でキャリア4勝目をマーク

 ノルウェーを中心に開催されているラリーXノルディックの第3戦が同国グレンランドで開催され、シリーズ参戦2年目となる元WRC世界ラリー選手権&WorldRX世界ラリークロス選手権王者、ペター・ソルベルグの長男、16歳のオリバー・ソルベルグ(シトロエンDS3 RXスーパーカー)がキャリア4勝目をマーク。シリーズランキングでも首位に浮上した。

 自らの名を冠したOSRX(オリバー・ソルベルグ・ラリークロスチーム)と、父のワークスチームに倣ったエントリー名で参戦するこの若手有望株は、この日行われた予選ヒート3つとセミファイナルで、ライバルを寄せつけないスピードを披露して快適な全勝モードでストレートに決勝進出を確定させた。

 一方、タイトル争いでライバルと目されているJCレーステクニーク・フォード・フィエスタRXスーパーカーをドライブするトーマス・ブリンテソンは、予選ヒートでソルベルグと同等のタイムをマークしながらも、セミファイナルでまさかのトラブル。

 彼のフィエスタはジョーカーラップに突入した際、サスペンション破損に見舞われそのままストップしてしまう。これにより決勝進出を逃す形となり、オリバーに優位な状況が整った。

 その好条件を活かすべく、ファイナルのスタートからレースを支配したオリバーは、父の愛機だったDS3を振り回して一度もトップを譲ることなく完勝。ポイント上でもブリンテソンを4ポイント上回り、選手権リーダーに立ってサマーブレイクを迎えることとなった。

「こんな完全な優位性を持ってすべてのヒートを制することができるなんて、本当に信じられないよ!」と、喜びを語ったオリバー。

「確かに簡単ではなかったけど、クリーンなレースをするために全力でドライブした。こうして母国のノルウェー・ラウンドで勝利を挙げることができて最高の気分だよ。ここには家族や大勢の知人、ファンが見に来てくれていたからね」

「そんなみんなの前で完璧な週末が送れたのは素晴らしいことだ。夏休みを過ごして、またタイトルを争うための準備をして戻ってくるよ!」

 勝者オリバーの後方では、オルスバーグMSEのエースとして参戦するオリバー・エリクソンが今季初の表彰台を獲得。彼のフォード・フィエスタRXスーパーカーは、予選ヒートの早い段階でターボのトラブルに見舞われたものの、すぐに修復を終えてセミファイナル2を制し、決勝でもソルベルグに匹敵するスピードを披露。ウイナーから2秒遅れでのチェッカーとなった。

 続く3位には、アンドレアス・カールソンのルノー・クリオRXスーパーカーと激しいバトルを展開したヘドストロム・モータースポーツのフォルクスワーゲン・ポロRXスーパーカーをドライブするダニエル・ソーレンが入り、こちらも今季ベストリザルトの表彰台を獲得している。

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