MVJ・アミタHD・大栄環境HD、包括業務提携を締結 「新たな環境サービス業」目指す

 メジャーヴィーナス・ジャパン(MVJ、会長・鈴木孝雄氏)は28日、資源リサイクル業のアミタホールディングス(本社・京都府中京区、会長・熊野英介氏)と、廃棄物処理業の大栄環境ホールディングス(本社・兵庫県神戸市、社長・金子文雄氏)の3社で包括業務提携したと発表した。持続可能社会の実現という共通した志をもつ3社の提携により、社会インフラとなり得る環境サービス業の創造を目指す。具体的には資源や廃棄物のリサイクル推進や森林資源の多面的な活用などを検討。まずは日本で事業モデルを構築し、将来的にはアジアなど海外展開も視野に入れる。

 3社は6月28日付けで包括的業務提携契約を締結した。提携内容は、現状で埋め立て・焼却されている資源可能物や廃棄物のリサイクルを進めることを中核とし、大栄環境HDが全国31カ所に保有する山林(約8150ヘクタール)を活用した再生可能エネルギーの創出や、全国にわたるリサイクルプラットフォームの構築、静脈産業でのビックデータ活用による最適な資源循環モデル構築などが挙げられた。ただ、具体的には今後3社で立ち上げるプロジェクトチームで協議する。

 資本提携については「今後の展開次第」(鈴木会長)ながら、視野に入れて取り組みを進める考え。

 MVJは、鉄スクラップ業の鈴徳などを傘下とするリバーホールディングスと大栄環境HDが折半出資で2015年12月に設立した合弁会社。資源リサイクルや廃棄物処理のトータルソリューション事業を手掛け、和製静脈メジャーを目指している。

 アミタHDは東証ジャスダック市場に上場しているアミタグループの持ち株会社。子会社のアミタは廃棄物リサイクルや環境認証審査など多岐にわたる事業を手掛け、台湾やマレーシアにリサイクル事業のグループ会社を有している。

 アミタはシュレッダーダスト処理でリバーグループと取引があり、鈴木会長の仲介で5月に熊野会長と金子社長が面会し、業務提携に向けた動きが進展した。3社は事業エリアや業態で重複が少ないため、事業提携によるシナジー効果が見込めると判断した。

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