YouTuber が背なかを押す、非大卒をターゲットにした就職支援サービス_その最前線

就職活動のノウハウがない、自己PRできない、履歴書や職務経歴書をつくれない、職種や業種について準備不足……。

こうした悩みに直面しているのは、高校を卒業しすぐに就職しようとする人や、転職を考えている高卒入社組。

そんな彼ら「非大卒」に手を差し伸べるサービスが、東京・渋谷で動き始めた。

その名も「バズキャリスクール」。

手がけたのは、カリスマYouTuber ヒカル や 仮面YouTuber ラファエルをかかえるITベンチャー VAZ(バズ)。

バズはきょう6月29日、この新サービスの記者発表会を開き、バズ 森泰輝 代表取締役社長らが登壇。

高卒での就職、転職についての現状を伝え、この夏にオープンさせるバズキャリスクールの内容について教えてくれた。

18-29歳の非大卒の若者がターゲットのバズキャリア

森代表はまず、高卒生と大学生の就活時の“差”についてこう伝える。

「まず就活時間は、大学生が1〜1年半に対し、高校生は1〜2か月。応募企業数は大学生が50社以上に対し、高校生は1〜2社」

「さらに高校生には、民間の就職支援サービスもきわめて少なく、ハローワークが頼り。高卒対象のキャリアサポート環境が整備されていないのが現状」

こうした壁を打破すべく立ち上げたのが、18-29歳の非大卒の若者がターゲットの「バズキャリア」。

この非大卒向けの就職支援サービスのリアルイベントとして昨年の夏に行った「非大卒限定の就活イベント」(5日間)では、314人の参加者のなかから76人が内定した。

またことし3月には、「内定直結型の就活イベント」を実施したところ、7千人の応募があり、選考を通過した87人中、31人が内定。ことし夏には、第2回を東京・福岡・名古屋・大阪での開催も決まっている。

既存モデルにはない “YouTuber 発”の採用トレンド

「そして今回、立ち上げたバズキャリスクールは、ビジネスマナーから自己分析まで、就活のノウハウを1日で学べる1dayスクール」と森代表。

このバズキャリスクールは、社会人基礎力、楽しく身につく、仲間といっしょに、という3つを柱に、自己分析、社会分析、取り巻く環境分析、タイプ分析、面接テクニックなどを共有する構え。

記者発表では、実際にバズキャリアでマッチングを試み、非大卒の採用を決めた神美 田中由佳 代表取締役も出席。田中代表は、こうした新たな採用のトレンドを実感しながらこう語っていた。

「わたしも短大卒という学歴で、27歳で起業して9期目をむかえた。バズキャリアと出会ったきっかけは、息子がヒカルの YouTube動画 をみて、『この会社(神美)にあっているんじゃない?」とバズキャリアを紹介してくれたことから」

YouTuber発、バズキャリアを介しての採用実績が、こんな調子で具現化する。

「イベントに参加してみて、学歴だけじゃなくて、やる気やマインドのある人を採用したかった。これから、美容業のみならずマーケティングといった新しい領域へむけて、意欲のある若い人とともに会社を成長させたい」(田中代表)

 

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