“潜伏キリシタン”世界遺産決定へ ユネスコ委員会、新規登録案件を審議

 中東バーレーンで開催中の国連教育科学文化機関(ユネスコ)の第42回世界遺産委員会は29日、新規登録案件の審議を始め、同日午後11時現在、2件の審議が終了した。「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の審議順序は7番目で、日本時間の30日午後4時~7時に審議される見通し。
 新規登録の審議はケニアが推薦した遺産から開始。ユネスコの諮問機関から「不登録」の勧告が出ていたサウジアラビアの遺産を巡っては、同国と世界遺産委の委員国が激しい議論を展開した。中村法道知事ら自治体関係者は、議場の傍聴席で審議の行方を見守った。
 会場入りしたユネスコ日本政府代表部の山田滝雄・特命全権大使は「今までの日本の世界遺産の中で一番ストーリー性が強い資産。長崎の皆さんの思いの強さは委員国にも伝わっている」と登録決定に期待感を示した。

新規登録案件の審議が始まった世界遺産委員会。登録決定を喜ぶ関係国=バーレーン、マナマ市内のホテル

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