クロマティ氏が異例サービス、ファンと試合観戦 「レベル低い」と“お冠”!?

ウォーレン・クロマティ氏がファンとボックス席で試合観戦【写真:(C)So Hasegawa/DAZN】

神宮のヤクルト-阪神戦で実現、現役時代も回顧「ジングウ大好きよ」

 巨人史上最強の助っ人と呼ばれるウォーレン・クロマティ氏が30日のヤクルト-阪神戦(神宮球場)で“異例”のファンサービスを行った。

 この日は今シーズンからプロ野球11球団の公式戦主催試合(一部を除く)を配信するスポーツ・チャンネル「DAZN(ダゾーン)」がスペシャルイベント「DAZN DAY」を開催。その一環で現役時代の「背番号49」の姿でクロマティ氏が始球式に登場した。

 そして、伝説の助っ人は試合中には一塁側の内野スタンドに登場。どよめきとフラッシュが巻き起こった。これは、DAZNが事前に行った「SNSプレゼントキャンペーン」で当選したファンとボックス席で試合を観戦できるという特別企画を実現させるためだった。

 抽選の結果、クロマティ氏と試合を観戦したのは埼玉県在住の中村さんと千葉県在住の佐藤さん。2人とも会社員で、15年以上の燕党。スワローズユニフォームで観戦に訪れ、テンションもマックスだった。

 阪神が15-7で大勝した一戦。初回、ヤクルトに痛恨のミスが出た。無死一塁の場面で阪神の2番・熊谷の投ゴロをハフが一塁に送球すると、ベースカバーに入ったセカンド山田が捕球ミス。ここからハフは大崩れし、一気に6失点を喫した。

 ファン2人と試合を見守っていたクロマティ氏は「私は何度も怒っていた。レベルの低いプレーが多すぎる」と“お冠“。そして、1回裏にヤクルトの2番・青木が頭部にデッドボールを受けると、「アオキさんは大丈夫なのか?」と心配顔になり、かつての悪夢を自ら切り出した。

「私はここで頭にデッドボールを受けたんだ。脳震盪? モンダイナイね。その翌日に満塁ホームランを打ったんだ。投手は忘れていません。タカノさんでした。ジングウ大好きよ」

 1986年10月2日のヤクルト-巨人戦で頭部死球を受けていたクロマティ氏。だが、その翌日に完全復活。代打満塁弾を放った。

 伝説を打ち立てた球場で虎党と燕党の握手攻めに遭ったクロマティ氏。2人のファンから最後に、監督として日本球界に凱旋したいかを聞かれると、「どの球団でもやりたい。でも、夢はジャイアンツです。でも、それは難しい。巨人は外国人監督と契約しませんから。それが彼らの伝統です」と神妙な面持ちで語っていた。

(Full-Count編集部)

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